2015年夏の陣 概評

2015年夏の陣 概評


※アルファベットは(難)D>C>B>A(易)の順で、出題分野も大まかなものです。

① A Ⅰ/整数(無理数)
② B AB/確率、数列
③ B Ⅱ/座標(軌跡)
④ B Ⅲ/空間座標、積分法(体積)
⑤ D ABⅡ/整数、数列、対数
⑥ C Ⅲ/空間座標、最小値

150分での目標得点率は5~6割というところでしょうか。


問題に関して、少しコメント。

円周率$\pi$は恐らく人生の中で最初に出会う無理数ではないでしょうか。第1問は、そんな馴染み深くも深遠な数である$\pi$にまつわる出題としてみました。原案ではたかし君が「手計算で」$\pi$の小数点以下何千桁の数字を確認したことにしていましたが、これでは余りに面白すぎるので変えました(笑)。中学生でも解ける問題です!(多分)
第1問を要約すれば「$\pi$は循環小数か」となり、下手したら「$\tan⁡ 1°$は有理数か」(2006年京大後期)よりも短くなってしまうのでは・・・。

第2問は格子点を移動する点の確率の問題です。ありがちなタイプですが、「対称性」を意識しないと冗長な答案になってしまいます。

第3問は軌跡の問題です。条件をスムーズに式化することができれば完答できるはず。

第4問は立体図形の問題です。2本の直線がレールのようになるので自分の中では「レールの問題」と呼んでいます。探せば類題が結構ありそうですね・・・。

第5問は難問です。2016という数字には来年の西暦であるという以外に特に意味はありませんが、$n!$の素因数に着目させる問題としては秀逸だと自負しております。ただし入試問題としては踏むべき手順が多すぎて結局は捨て問扱いをされてしまう類の問題でしょう。どちらかというと数学コンテストなどに相応しい問題かもしれません。

第6問は類題多数です。本問と同様の設定の問題は過去に産業医科大(2011)、立教大(2010)、日本医科大(2010)、九州大(2006後期)、九州大(2000前期)、岐阜大(1998)、鳥取大(1994)、東北大(1994)、名古屋市立大(1993)、一橋大(1980)など、多数の大学で出題されています。いずれも題意は異なりますが、本問で扱っている三角錐は空間座標内の図形で最もシンプルなものの一つなので、今後も出題される可能性は高そうです。


今回の問題は対称性を念頭に作問しました。方針によってはかなり計算量を削減できるはずです。逆に言えばかなり計算量が増大してしまいます。


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