微積4.4.2

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問題4.4.2

次の方程式は与えられた点$\mathrm{P}(a,b)$の近くで陰関数 $y=\varphi(x)$ をもつことを示し、$\varphi^{\prime}(x)$、$\varphi^{\prime}(a)$を求めよ。

(1)$x^3+3xy+y^5-x+1=0$ $\mathrm{P}(2,-1)$

(2)$\cos x+2y\cos xy +2x\cos y-\pi=0$ $\mathrm{P}\left(\dfrac{\pi}{2},\ 0\right)$

 

《ポイント》

陰関数の定理を適用するだけの問題です。「陰関数 $y=\varphi(x)$」とありますが、実際には$x$、$y$の2変数関数です。

 


 

《解答例》

(1)$x^3+3xy+y^5-x+1=0$ $\mathrm{P}(2,-1)$

$f_x=3x^2+3y-1$、$f_y=3x+5y^4$ より、$$f_y(2,-1)=11\ (\ne 0)$$ であるから陰関数の定理より、点$(2,-1)$の近傍で $f(x,y)=0$ の陰関数 $y=\varphi(x)$ が存在する。

よって$$\begin{align}& \ \ \ \ \varphi^{\prime}(x,y) \\ &=-\dfrac{f_x(x,y)}{f_y(x,y)} \\ &=-\dfrac{3x^2+3y-1}{3x+5y^4} \ \ \cdots (\text{答}) \end{align}$$
となるから、$$\begin{align}& \ \ \ \ \varphi^{\prime}(2,-1)=-\dfrac{8}{11} \ \ \cdots (\text{答}) \end{align}$$と求められる。

 

(2)$\cos x+2y\cos xy +2x\cos y-\pi=0$ $\mathrm{P}\left(\dfrac{\pi}{2},\ 0\right)$

$f_x=-\sin x-2y^2\sin xy+2\cos y$、$f_y=2\cos xy-2xy\sin xy-2x\sin y$ より、$$f_y\left(\dfrac{\pi}{2},\ 0\right)=2\ (\ne 0)$$ であるから陰関数の定理より、点$\left(\dfrac{\pi}{2},\ 0\right)$の近傍で $f(x,y)=0$ の陰関数 $y=\varphi(x)$ が存在する。

よって$$\begin{align}& \ \ \ \ \varphi^{\prime}(x,y) \\ &=-\dfrac{f_x(x,y)}{f_y(x,y)} \\ &=\dfrac{\sin x+2y^2\sin xy-2\cos y}{2(\cos xy-xy\sin xy-x\sin y)} \ \ \cdots (\text{答}) \end{align}$$
となるから、$$\begin{align}& \ \ \ \ \varphi^{\prime}\left(\dfrac{\pi}{2},\ 0\right)=-\dfrac{1}{2} \ \ \cdots (\text{答}) \end{align}$$と求められる。

 


 

復習例題は設定していません。

 


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