「このChatGPTの会話を読み込めませんでした」の直し方

ChatGPTで過去の会話を開こうとすると、「このChatGPTの会話を読み込めませんでした」(英語表示では「Could not load this ChatGPT conversation」)と表示されることがあります。会話が消えたわけではなく、多くはログイン状態やブラウザ側のキャッシュ、通信環境の不具合が原因です。

効果が出やすい順に、対処法を紹介します。上から順に試してください。

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平衡は反応が止まった状態なのか

反応容器の色や濃度が、しばらくたっても変わらなくなりました。もう反応は止まったのでしょうか。可逆反応では、右向きと左向きの変化が同時に続きながら、見かけの濃度が一定になる場合があります。これが動的平衡です。

この記事では、二つの向きの速度を数値で比べ、「速度が等しい」と「濃度が等しい」を区別します。そのうえで、今の組成から平衡へ進む向きを判断する道具、反応商 $Q$ と平衡定数 $K$ へ進みます。

前提知識:モル濃度、反応速度、比例、可逆反応。後半で登場する活量という言葉は、その場で説明します。全体を通して、温度が一定で、物質の出入りがなく、外部から反応を駆動し続けない系を考えます。 “平衡は反応が止まった状態なのか” の続きを読む

mol計算の増減表はなぜ一つのxで書けるのか

化学の計算では、反応前後の物質量を「はじめ」「変化」「あと」の表に整理します。ところが、窒素が $x$ 減り、水素が $3x$ 減り、アンモニアが $2x$ 増える、と書いたとき、この $x$ は何を測っているのでしょうか。物質ごとに違う文字を使わなくてよい理由も気になります。

一つの反応だけで物質量が変わるなら、その変化は係数の比にそろいます。そこで共通の進み具合を一つだけ決めれば、各物質の量が決まります。高校で使う増減表を丁寧に読むと、大学で学ぶ反応進行度の考え方が見えてきます。

前提知識:物質量とmol、化学反応式の係数、モル濃度。前半には微分を使いません。最後の発展節では、増減表と反応速度を結び付けます。 “mol計算の増減表はなぜ一つのxで書けるのか” の続きを読む

反応式の係数はなぜ速度式の指数と限らないのか

反応式に「2A」と書いてあったら、速度式には必ず $[\mathrm{A}]^2$ が現れるのでしょうか。濃度が濃いほど反応が速そうだ、と考えるところまでは自然です。ただし、「どれだけ使うか」と「どのくらい速く進むか」は、別々に確かめる必要があります。

この記事では、濃度を変えた実験から速度式の指数を読み取ります。その前に、反応速度と物質の消費速度を区別しましょう。最後に、一次反応の半減期までつなげます。

前提知識:化学反応式、モル濃度、比例と指数。微分は「グラフのその瞬間の傾き」と読めれば、前半を理解できます。対数と指数関数を使う最後の節は発展です。 “反応式の係数はなぜ速度式の指数と限らないのか” の続きを読む

RTX5090は製造終了?GPUとPCパーツの需給を考える

2026年10月10日、NVIDIAのGeForce RTX 5090が製造終了になるという情報が報じられた。2026年10月13日時点でも、確認できるのはリーカーの投稿や業界媒体の報道であり、NVIDIAによる正式な製造終了の発表は確認できていない。今のところは供給をRTX PROへ振り向けるという情報が出ているのみで、メーカーが製品の終了を正式に告知しているわけではない。[1]

この話が関心を集める背景には、既に猛烈に進んでいるGPUの値上がりがある。ゲーム用に高性能なPCを組むニーズだけでなく、手元のPCでAIを動かすニーズにも影響が及ぶ問題である。本稿では確認できた事実を整理した上で、供給が止まった場合にどの製品へ需要が移り、PCパーツの価格がどう動きうるかを考えてみる。 “RTX5090は製造終了?GPUとPCパーツの需給を考える” の続きを読む

数学が工業化される時代:372件の未解決問題に対してOpenAIが証明を公開

OpenAIは2026年10月6日、未公開のAIモデルが未解決の数学研究課題に取り組んで得た372件の数学成果を公開しました。関連する証明や派生結果をまとめたマニュスクリプトの一覧で、一部には証明支援系Leanで形式化した証明も添えられています。[1][2]

今回の発表には、数学者が十分に調べ切れていなかった命題に対して、高性能なAIを使えば網羅的に証明を試みられるという意義が示されたと言えます。証明の方針策定から、検証、結果の整理までを半自動化できれば、これまで一研究者が研究に割ける時間に制約があるために取り残されていた問いが片付けられるようになります。

OpenAIが公表した命題の証明のすべてが数学の方向性を変えるような重要な成果だとは言えないものの、こうした研究の進め方はもはや「数学の工業化」であり、パラダイムの変化に巻き込まれつつある数学コミュニティからは驚愕(もしくは怨嗟)の声が上がっています。最先端のAIモデルを擁する企業から一度に372件という規模の成果が発表されるという事態に際し、その価値と意味について考えてみます。 “数学が工業化される時代:372件の未解決問題に対してOpenAIが証明を公開” の続きを読む

個人情報漏洩が相次ぐ時代に、ローカルLLMをどう位置付けるか

個人情報漏洩のニュースに接するたびに、利用者がパスワードを変えて対応する。この繰り返しに、限界を感じる人も多いでしょう。利用者が注意していても、情報を預けた事業者や、その委託先で漏洩が起これば防ぎ切れません。

2026年10月7日、個人情報保護委員会は、大量の個人情報を扱う事業者への不正アクセスを踏まえ、注意喚起を公表しました。そこで問われているのは、防御の強さだけでなく、何を、どこに、どれだけの期間残しているかという情報管理の設計です。[1]

この問題は、日々の相談や仕事の資料を扱う生成AIともつながっています。ローカルLLMには、情報を外部へ渡す機会を減らせる利点があります。その選択肢を支えるオープンウェイトモデルは、今後どのような位置を占めるのでしょうか。 “個人情報漏洩が相次ぐ時代に、ローカルLLMをどう位置付けるか” の続きを読む

2026年ノーベル生理学・医学賞を解説:光で神経細胞を動かす「光遺伝学」

2026年10月5日、ノーベル生理学・医学賞の受賞者として、カール・ダイセロス(Karl Deisseroth)氏、ペーター・ヘーゲマン(Peter Hegemann)氏、ゲオルク・ナーゲル(Georg Nagel)氏の3人が発表されました。受賞理由は「光で開くイオンチャネルと光遺伝学に関する発見」です。[1]

光を当てて、狙った神経細胞を動かす。そんな実験を可能にしたのが、光遺伝学(オプトジェネティクス)です。細胞に光で動く「スイッチ」を取り付け、その細胞を働かせたときに、動物の行動がどう変わるかを調べます。出発点になったのは、脳とは縁遠く見える、小さな藻類の研究でした。 “2026年ノーベル生理学・医学賞を解説:光で神経細胞を動かす「光遺伝学」” の続きを読む

ラセミ体とは?分子の「右手・左手」が半々に混ざる化学

分子にも、右手と左手のように、鏡に映した関係にありながら重ね合わせられないものがあります。その二つが同じ量ずつ混ざったものがラセミ体です。2026年のノーベル化学賞で話題になった「左右の偏りを増幅する反応」を理解するうえでも、この半々の状態が出発点になります。

「光を回さない」「左右が打ち消し合う」と説明されるラセミ体ですが、分子の形が変わったり、反応しなくなったりするわけではありません。この記事では、分子一つの性質と、集まった試料全体の性質を分けながら、ラセミ体の作られ方、測り方、分け方を説明します。 “ラセミ体とは?分子の「右手・左手」が半々に混ざる化学” の続きを読む