微積5.4.1a トップへ戻る 次の問題へ 問題5.4.1a 次の図形の体積を求めよ(a,b,c>0)。 (1)(xa)2+(yb)2+(zc)2≦1 《ポイント》 空間内の図形Vの体積v(V)はv(V)=∭Vdxdydzで与えられます。まずは空間内の図形を不等式で正しく定義する必要があります。図形の形によっては空間の極座標を利用した方が良いこともありますので、苦手な人はよく練習しておきましょう。 《解答例》 (1)(xa)2+(yb)2+(zc)2≦1 V={(x,y,z) | (xa)2+(yb)2+(zc)2≦1}と置く。x=au、y=bv、z=cw と置換すると、VはV′={(u,v,w)| u2+v2+w2≦1}に変換され、ヤコビアンは|∂(x,y,z)∂(u,v,w)|=|det(a000b000c)|=abcと求められる。よって求める図形Vの体積v(V)はv(V)=∭Vdxdydz=abc∭V′dudvdwとなる。ここで W={(r,θ,φ)| 0≦r≦1, 0≦θ≦π, 0≦φ<2π}で定義される空間の極座標系を利用し、u=rsinθcosφ、v=rsinθsinφ、w=rcosθ と置換すると、ヤコビアンは|∂(u,v,w)∂(r,θ,φ)|=r2sinθと求められるので、dudvdw=r2sinθ drdθdφ が成り立つ。よって、 答 abc∭V′dudvdw=abc∭Wr2sinθ drdθdφ=abc∫01r2dr∫0πsinθ dθ∫02πdφ=abc⋅13⋅(1+1)⋅2π=43πabc ⋯⋯(答)と求められる。 ※本問の立体図形Vは楕円体です。これを球に変換するために x=au、y=bv、z=cw と置換しています。球の求積には空間の極座標を利用しましたが、球の体積の公式(Vsolid sphere=4πr33)から直ちに導くことも可能です。 復習例題は設定していません。 トップへ戻る 次の問題へ