微積4.3.5

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問題4.3.5

次の関数に $n=2$ としてマクローリンの定理を適用せよ。

(1)$f(x,y)=e^{x-y}$

(2)$f(x,y)=\cos (x+2y)$

 

《ポイント》

二変数のテーラーの定理は一般の点$(a,b)$について成り立つもので、特に原点$(0,0)$において適用するときは「マクローリンの定理」と言うことがあります。この呼称は級数に展開するときと同様ですね。

 


 

《解答例》

(1)$f(x,y)=e^{x-y}$

$f_x(x,y)=e^{x-y}$、$f_y(x,y)=-e^{x-y}$、$f_{xx}(x,y)=e^{x-y}$、$f_{xy}(x,y)=-e^{x-y}$、$f_{yy}(x,y)=e^{x-y}$ より、$$\begin{align}&\ \ \ \ f(x,y) \\ &=f(0,0)+hf_x(0,0)+kf_y(0,0) \\ &\ \ +\dfrac{1}{2}(h^2 f_{xx}(\theta h,\theta k)+2hkf_{xy}(\theta h,\theta k)+k^2f_{yy}(\theta h,\theta k)) \\ &=1+h-k+\dfrac{1}{2}(h^2-2hk+k^2)e^{\theta(h-k)} \\ &=1+h-k+\dfrac{1}{2}(h-k)^2 e^{\theta(h-k)}\ \ (0<\theta<1)\end{align}$$となる。

 

(2)$f(x,y)=\cos (x+2y)$

$f_x(x,y)=-\sin (x+2y)$、$f_y(x,y)=-2\sin (x+2y)$、$f_{xx}(x,y)=-\cos (x+2y)$、$f_{xy}(x,y)=-2\cos (x+2y)$、$f_{yy}(x,y)=-4\cos (x+2y)$ より、$$\begin{align}&\ \ \ \ f(x,y) \\ &=f(0,0)+hf_x(0,0)+kf_y(0,0) \\ &\ \ +\dfrac{1}{2}(h^2 f_{xx}(\theta h,\theta k)+4hkf_{xy}(\theta h,\theta k)+4k^2f_{yy}(\theta h,\theta k)) \\ &=1+\dfrac{1}{2}(-h^2-4hk-4k^2)\cos (\theta h+2\theta k) \\ &=1-\dfrac{1}{2}(h+2k)^2 \cos (\theta(h+2k))\ \ (0<\theta<1)\end{align}$$となる。

 


 

復習例題は設定していません。

 


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