微積3.3.2

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問題3.3.2

次の広義積分の発散、収束を調べよ。

(1)01xlogxdx

(2)0π21sinxdx

(3)0ex2dx

(4)011x(1x)

(5)1x4+1dx

(6)01x2+1dx

 

《ポイント》

広義積分の収束判定では連続な関数を用いて示します。例えば、[a,b)abf(x)dx の収束を示したいときは abg(x)dx が存在し、|f(x)||g(x)| となるような関数g(x)を用いて上から抑え込めばOKです。

 


 

《解答例》

(1)01xlogxdx

     01logxdx=limα+0[xlogxx]α1=1limα+0(αlogα)

ここで、ロピタルの定理より、

     limα+0(αlogα)=limα+0logα(1α)=limα+0(1α)(1α2)=limα+0α=0

であるから、収束する。

《別解》

逆関数exを考える。

     01logxdx=0exdx=limα[ex]α0=1

収束する。

 

 

(2)0π21sinxdx

sinxx より、 1sinx1x であるから、

     0π21sinxdx0π21xdx=limα+0[logx]απ2=log(π2)limα+0(logα)

ここでlimα+0(logα)=であるから、発散する。

 

(3)0ex2dx

ex2>ex より ex2<ex であるから、

0<0ex2dx<0exdx=limα[ex]0α=1

収束する。

 

(4)011x(1x)

0<c1<c2<1 を満たす定数c1c2を用いて、

     011x(1x)dx=0c11x(1x)dx     +c1c21x(1x)dx     +c211x(1x)dx  (A)

ここで k>1 を満たす定数kを用いると0c11x(1x)dx<0c1kxdxおよび、c211x(1x)dx<c21k1xdxが成立する。これより

(A)<0c1kxdx   +c1c21x(1x)dx   +c21k1xdx=2kc1+c1c21x(1x)dx+2k1c2  (B)

c1c21x(1x) は有限確定値として存在するから(B)は有限確定値である。

収束する。

 

(5)1x4+1dx

<c1<0<c2< を満たす定数c1c2を用いて、

     1x4+1dx=c11x(1x)dx     +c1c21x(1x)dx     +c21x(1x)dx  (A)

ここでc11x4+1dx<c11x2dxおよび、c21x4+1dx<c21x2dxが成立する。これより

(A)<c11x2dx   +c1c21x4+1dx   +c21x2dx=1c1+c1c21x4+1dx+1c2  (B)

c1c21x(1x) は有限確定値として存在するから(B)は有限確定値である。

収束する。

 

(6)01x2+1dx

13<c< を満たす定数cを用いて、

     01x2+1dx=0c1x2+1dx     +c1x2+1dx  (A)

ここでc1x2+1dx>c12xdxが成立する。これより

(A)>0c1x2+1dx   +c12xdx=0c1x2+1dx+12[logx]c=

発散する。

 


 

復習例題未設定

 


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