復習例題1.1.4
次の集合の最大、最小、上限、下限を求めよ。
(1)$A=(0,1)$
(2)$A=\left\{ 1-\dfrac{1}{n^2} \, \middle | \, n \in \mathbb{N} \right\}$
(3)$A=\left\{ \dfrac{n^2+1}{n} \, \middle | \, n \in \mathbb{N} \right\}$
《ポイント》
基本的に前頁と同じです。数列で与えられた場合は増減に注意します。
《解答例》
(1)
$A$に含まれるある要素$x$について$0 < x < 1$であるから、
$\therefore \max{A}=\emptyset$、$\min{A}=\emptyset$、$\sup{A}=1$、$\inf{A}=0 \ \ \cdots \cdots \text{(答)}$
(2)
$a_n=1-\dfrac{1}{n^2}$は単調増加数列であり、初項は$0$、$\displaystyle \lim_{n \to \infty} a_n=1$であるから、$A$に含まれるある要素$x$について$0 \leqq x < 1$である。
$\therefore \max{A}=\emptyset$、$\min{A}=0$、$\sup{A}=1$、$\inf{A}=0 \ \ \cdots \cdots \text{(答)}$
(3)
$$a_n=\dfrac{n^2+1}{n}=n+\dfrac{1}{n} \geqq 2\sqrt{n \cdot \dfrac{1}{n}}=2$$
等号成立は$n=1$のときであり、$n \geqq 1$ において$a_n$は単調増加数列であり、初項は$2$、$\displaystyle \lim_{n \to \infty} a_n= \infty$であるから、$A$に含まれるある要素$x$について$2 \leqq x <\infty $である。
$\therefore \max{A}=\emptyset$、$\min{A}=2$、$\sup{A}=\emptyset$、$\inf{A}=2 \ \ \cdots \cdots \text{(答)}$
《コメント》
最大、最小、上限、下限の考え方は単純ですが、しっかり理解しておきましょう。