微積2.2.4a

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問題2.2.4a

極限を求めよ。

(1)xsinxx3

(2)(logx)3x

(3)x1logx

(4)x21+xex

(5)xsin1xxxcosx

 

《ポイント》

ロピタルの定理の適用条件は教科書p36に記載されていますが、ここでもう一度確認しておきましょう。

《ロピタル(l’Hospital)の定理》

x=a 近傍で定義された関数f(x)g(x)が微分可能であり、limxaf(x)=0 かつ limxag(x)=0 または limxaf(x)= かつ limxag(x)= を満たしており、極限limxaf(x)g(x) が存在するならば、極限 limxaf(x)g(x) も存在して、等式 limxaf(x)g(x)=limxaf(x)g(x) が成立する。

ただしa±でもOKです。(※因みに±は実数ではありません)

※以下ではロピタルの定理を使用した式変形の等号の上に「(L)」という記号を振っていますが、一般的なものではなく、答案を分かりやすくしただけなので答案には書かないで下さいね(答案の中で一言断れば書いてもいいとは思いますが・・・)。

 


 

《解答例》

(1)

limx0xsinxx3=(L)limx01cosx3x2=(L)limx0sinx6x=16  (答)

 

(2)

limx(logx)3x=(L)limx3(logx)2x=(L)limx6logxx=(L)limx6x=0  (答)

 

(3)

limx1+0x1logx=(L)limx1+01(1x)=1  (答)

 

(4)

limx0x21+xex=(L)limx02x1ex=(L)limx02ex=2  (答)

 

(5)

     limx0xsin1xxxcosx=(L)limx0111x21(xsinx+cosx)=limx01(1x2)121+xsinxcosx=(L)limx0x(1x2)322sinx+xcosx=(L)limx03x2(1x2)52(1x2)32xsinx+3cosx=0(10)320+3=13  (答)

 

 


 

《コメント》

ロピタルの定理は便利ですが、利用可能な条件があるので注意が必要です。本問のように何回もロピタルの定理を使う問題では、極限が求められる形になっていることに気付かず更にロピタルの定理を使ってしまうことがあるので気をつけてください。

 


 

復習例題2.2.4

教科書p36の定理2.2.7を証明せよ。

(解答は教科書を参照してください)

 


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