微積3.4.1

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問題3.4.1

次の曲線の長さを求めよ。

(1)y=x2 (0x1)

(2)y=logx (1xa)

(3)y=logcosx (0xπ4)

(4)y=a2(exa+exa) (0xba>0)(カテナリー)

 

《ポイント》

陽関数 y=f(x) の閉区間[a,b]における曲線の長さはab1+{f(x)}2dxで表されます。これは区分求積法によって証明することができます。f(x)の形によっては積分計算が難しくなることがあります。特に、a0 として() a+x2dx=12(xa+x2+alog(x+a+x2))という公式は重宝しますので、しっかり覚えておきましょう。

 


 

《解答例》

(1)

求める曲線の長さをlとすると、

l=011+(2x)2dx=01414+x2dx=[412{x14+x2+14log(x+14+x2)}]01=52+14(2+5)  (答)

※途中で公式()を用いた。

 

(2)

求める曲線の長さをlとすると、

l=1a1+(1x)2dx=1ax2+1xdx

となる。ここで t=x2+1 と置くとdtdx=xx2+1より、dt=xx2+1dxとなる。また、x1a のとき、t2a2+1 であるから、

     1ax2+1xdx=1ax2+1xxx2+1=2a2+1t2t21dt=2a2+1(1+1t21)dt=2a2+1{1+12(1t11t+1)}dt=[t+12(log|t1|log|t+1|)]2a2+1=[t+12log|t1t+1|]2a2+1=a2+12+12loga2+11a2+1+112log212+1=a2+12+12log(a2+11)2(a2+1)112log(21)221=a2+12+12log(a2+11a)212log(21)2=a2+12+log(a2+11)logalog(21)  (答)

(※別解)

t=x+x2+1 と置く方法もあります。この置換によれば、x=t212t となる(これはすぐに計算できます)ので、x2+1=tt212t=t2+12t であり、t=x+x2+1 の両辺をxで微分して、dtdx=1+xx2+1 dt=x+x2+1x2+1dx dx=x2+1x+x2+1dt=t2+12t2dt を得ます。これより、

     1ax2+1xdx=1+2a+a2+1t212t2tt2+1t2+12t2dt=1+2a+a2+1(t2+1)22t2(t21)dt=1+2a+a2+1(12+1t11t+112t2)dt=[12t+log(t1)log(t+1)+12t]1+2a+a2+1=a2+12+log(a2+11)logalog(21)  (答)

を得ます(最後に代入して計算する過程は本解と同様のため省略しました)。

 

(3)

求める曲線の長さをlとすると、

l=0π41+(sinxcosx)2dx=0π4cos2x+sin2xcos2xdx=0π41cos2xdx=0π41cosxdx=0π4cosxcos2xdx=0π4cosx1sin2xdx

となる。ここで sinx=t と置くと dtdx=cosx より、 dt=cosxdx となる。また、x0π4 のとき、t012 であるから、

     0π4cosx1sin2xdx=012dt1t2=12012(11+t11t)dt=12[log|1+t|log|1t|]012=12[log|1+t1t|]012=12log2+121=12log(2+1)2=log(2+1)  (答)

 

(4)

求める曲線の長さをlとすると、

l=0b1+{12(exaexa)}2dx=0b(exa+exa2)2dx=0bexa+exa2dx=12[aexaaexa]0b=a2(ebaeba)  (答)

 


 

復習例題未設定

 


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