微積2.4.2

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問題2.4.2

次の関数の有限マクローリン展開を求めよ。

(1)y=cosx (n=2m)

(2)y=sinx (n=2m+1)

(3)y=e2x

(4)y=log(1+x)

 

《ポイント》

0<θ<1を満たす実数θを用いて
f(x)=k=0n1f(k)(0)k!xk+f(n)(θx)n!xnと表すことを「有限マクローリン展開」と呼びます。本問では和の形で求めます。テイラー展開については「『テイラー展開』の分かりやすい解説」のページも参考にして下さい。

 


 

《解答例》

(1)

f(x)=cosxとすると、
f(n)(x)=cos(x+nπ2)より、f(n)(0)=cosnπ2 となるから、

     cosx=k=0n1f(k)(0)k!xk+f(n)(θx)n!xn=k=02m1f(k)(0)k!xk+cos(θx+mπ)(2m)!x2m=112!x2+14!x4+(1)mcos(θx)(2m)!x2m=k=0m1(1)k(2k)!x2k+(1)mcos(θx)(2m)!x2m (答)

 

(2)

f(x)=sinxとすると、
f(n)(x)=sin(x+nπ2)より、f(n)(0)=sinnπ2 となるから、

     sinx=k=0n1f(k)(0)k!xk+f(n)(θx)n!xn=k=02mf(k)(0)k!xk+sinθx+mπ+π2(2m+1)!x2m+1=x13!x3+15!x5+(1)mcos(θx)(2m+1)!x2m+1

     (sin(θx+mπ+π2)=(1)msin(θx+π2)=(1)mcos(θx))

=k=0m1(1)k(2k+1)!x2k+1       +(1)mcos(θx)(2m+1)!x2m+1 (答)

 

(3)

f(x)=e2xとすると、
f(n)(x)=2ne2x より、f(n)(0)=2n となるから、

e2x=k=0n1f(k)(0)k!xk+f(n)(θx)n!xn=k=0n12kk!xk+2ne2θxn!xn (答)

 

(4)

f(x)=log(1+x)とすると、
f(n)(x)=(1)n1(n1)!(1+x)n より、
f(n)(0)=(1)n1(n1)!となるから、

     log(1+x)=k=0n1f(k)(0)k!xk+f(n)(θx)n!xn=0+k=1n1(1)k1(k1)!k!xk     +(1)n1(n1)!(1+θx)nn!xn=k=1n1(1)k1kxk+(1)n1(1+θx)nnxn (答)

 

 


 

復習例題未設定

 


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