微積2.2.1a

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問題2.2.1a

次の不等式を示せ。

(1)x1+xlog(1+x)  (x0)

(2)1+xex11x  (x<1)

 

《ポイント》

不等式の証明には差を取る、比を取る、絶対不等式を利用するなどの方法がありますが、ここでは微分により関数の大小関係を調べます。単純に単調性を利用できない場合(増減が変動する場合)は、必要に応じて増減表を利用して議論しましょう。

 


 

《解答例》

(1)

x1+xlog(1+x)  (x0)を示す。

f(x)=log(1+x)x1+x  (x0)とすると、

f(x)=x1+xx(1+x)2=x2+x(1+x)20

よってf(x)x0で単調増加である。これとf(0)=0よりx0f(x)0である。故に与不等式は示された。

 

(2)

1+xex11x  (x<1)を示す。

f(x)=ex(1+x)  (x1)とすると、f(x)=ex1となりx=0f(x)の符号が負から正に変わるのでf(x)x=0で極小かつ最小となるが、f(0)=0より、x<1f(x)0である。

故に1+xexが示された。

また、g(x)=11xex  (x1)とすると、g(x)=xexとなるから増減表は以下のようになる。

x 0 (1)
g(x) 0 +
g(x) ↘ 0 ↗ (1)

よってx<1g(x)0である。故に11xex0が示された。

(1x)ex1   ex11x (1x>0)

以上より1+xex11x  (x<1)が示された。

 


 

復習例題未設定

 


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