線形代数4.2.4

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 問題4.2.4

次の命題の正否を調べ,証明または反例をあげよ。

(1)u1u2u2u3u1u3が1次独立ならば u1u2u3は1次独立

(2)u1u1+u2u1+u2+u3 が1次独立ならば u1u2u3は1次独立

(3)u1u2umの中に零ベクトルがあればu1u2umは1次従属

 

 ポイント

ベクトル u1,u2,,un が自明でない1次関係を持たない、すなわち()c1u1+c2u2++cnun=0(ciR)を満たす c1,c2,,cnc1=0,c2=0,,cn=0 に限るときに u1,u2,,un1次独立であると言います。u1,u2,,un が1次独立でないとき、u1,u2,,un1次従属であると言います。

 

 解答例

(1)

 ・・・(答)

例えば u1=[10]u2=[01]u3=[11] は1次従属である。

(2)

 ・・・(答)

u1u2u3が1次従属ならばその中の1つ、例えばu3u1u2の1次結合で書ける。(定理4.2.2)

これをv1v2v3に代入すると3個のベクトルが2個のベクトルで書けることになり、定理4.2.3より1次従属となる。

(3)

 ・・・(答)

例えば u1=0 ならば1u1+0u2++0um=0は自明でない1次関係を与えるからu1u2umは1次従属となる。

 


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