微積7.1.2b

前に戻る トップへ戻る 次の問題へ

問題7.1.2b

次の微分方程式を解け(変数分離形およびその応用)。

(5)$y’=x+2y-1$

(6)$y’=e^{x+y}-1$

《ポイント》

次の形の微分方程式を変数分離形の微分方程式と言います。$$\dfrac{dy}{dx}=f(x)g(y)$$変数分離形の微分方程式の解は$$\int \frac{1}{g(y)} d y=\int f(x) d x+c$$で与えられます。ここで $c$ は任意にとれる定数で、初期条件を与えれば決まります。このように任意定数を含む解を一般解と言い、初期条件を与えて決まる解を特殊解と言います。


《解答例》

(5)$y’=x+2y-1$

$z=x+2 y-1$ とおくと $\dfrac{d z}{d x}=1+2 \cdot \dfrac{d y}{d x}$ となる。いま、$\dfrac{d y}{d x}=z$ であるから$$\dfrac{d z}{d x}=2z+1$$の関係が成り立つ。これを$z$について解くと、$$\begin{aligned}
\int \frac{1}{2 z+1} d z&=\int d x+c_{1}\\
\therefore \frac{1}{2} \log |2 z+1|&=x+c_{2}\\
\therefore 2 z+1&=c e^{2 x} \quad (c := e^{2c_2})\\
\therefore 2 x+4 y-1&=c e^{2 x} \quad (\because z=x+2 y-1)\\
\therefore y&=c e^{2 x}-\frac{x}{2}+\frac{1}{4}\quad \cdots (\text{答})
\end{aligned}$$

 

(6)$y’=e^{x+y}-1$

$z=x+y$ とおくと $\dfrac{d z}{d x}=1+\dfrac{d y}{d x}$ となる。いま、$\dfrac{d y}{d x}=e^z-1$ であるから$$\dfrac{d z}{d x}=e^z$$の関係が成り立つ。これを$z$について解くと、$$\begin{aligned}
\int e^{-z} d z&=\int d x+c_{1} \\
\therefore -e^{-z} &=x+c_{2} \\
\therefore -z &=\log(-x-c_{2}) \\
\therefore y&=-x-\log(-x-c_{2}) \quad (\because z=x+y)\\
\therefore y&=-x-\log(C-x) \quad \cdots (\text{答})
\end{aligned}$$

※注:答で$-c_{2}$を$C$と置き直しています。

 


復習例題は設定していません。


前に戻る トップへ戻る 次の問題へ