$n$を自然数とするとき、$\sin (2n-1)x$は$\sin x$の多項式で表され、$\cos (2n-1)x$は$\cos x$の多項式で表されることを証明せよ。
$n$は自然数とする。
(1)すべての実数$\theta$に対し$$\cos n \theta=f_n(\cos \theta),\,\sin n \theta=g_n(\cos \theta)\sin \theta$$を満たし、係数がともにすべて整数である$n$次式$f_n(x)$と $n-1$ 次式$g_n(x)$が存在することを示せ。
(2)${f_n}'(x)=n\,g_n(x)$ であることを示せ。
(3)$p$を$3$以上の素数とするとき、$f_p(x)$の $p-1$ 次以下の係数はすべて$p$で割り切れることを示せ。
(1)$\cos 5 \theta=f(\cos \theta)$ を満たす多項式$f(x)$を求めよ。
(2)$\cos \dfrac{\pi}{10}\cos \dfrac{3\pi}{10}\cos \dfrac{7\pi}{10}\cos \dfrac{9\pi}{10}=\dfrac{5}{16}$
$x$の関数$f_n(x) \ (n=0,1,2,\cdots)$ を次で定める。$$\begin{cases} f_0(x)=1,f_1(x)=x \\ f_n(x)=xf_{n-1}(x)-f_{n-2}(x) \ (n \geqq 2) \end{cases}$$このとき、$f_n(2\cos \theta)=\dfrac{\sin (n+1)\theta}{\sin \theta}$ と表せることを示せ。ただし、$\sin \theta \ne 0$ とする。
自然数$n$に対して$$f_n(\theta)=\dfrac{\sin n \theta}{\sin \theta}$$とおく。ただし、$\sin \theta \ne 0$ とする。$n \geqq 2$ に対して次の問に答えよ。
(1)$f_n(\theta)=0$ のとき、$f_{n+1}(\theta)f_{n-1}(\theta)$ を求めよ。
(2)$f_n(\theta)^2=0$ のとき、$f_{n+1}(\theta)f_{n-1}(\theta)$ を求めよ。
自然数$n$に対し、$x$の$n$次式で表された関数$f_n(x)$を$$f_n(\cos \theta)=\dfrac{\sin (n+1) \theta}{\sin \theta} \ \ \ (0<\theta<\pi)$$を満たすように定める。例えば
$\sin 2 \theta =2 \sin \theta \cos \theta$ であるから $f_1(x)=2x$
$\sin 3 \theta =\sin \theta (4\cos^2 \theta-1)$ であるから $f_2(x)=4x^2-1$
となる。
(1)3次式$f_3(x)$を求めよ。
(2)定積分 $I=\displaystyle \int^{\frac{1}{2}}_{0} f_3(x) \sqrt{1-x^2} dx$ を求めよ。
(3)$k$が自然数のとき、$f_{2k+1}(0)=0$ であることを証明せよ。
(4)$k$が自然数のとき、整式$f_{2k+1}(x)$は整式$f_{k}(2x^2-1)$で割り切れることを証明せよ。
(5)5次方程式 $f_{5}(x)=0$ を解け。
$n$を正の整数とする。次の条件(*)を満たす$x$についての$n$次式 $P_{n}(x)$ を考える。
(*)すべての実数$\theta$に対して、$\cos n \theta = P_{n}(\cos \theta )$
次の設問に答えよ。
(1)$n \geqq 2$ のとき、$P_{n+1}(x)$ を $P_{n}(x)$ と$ P_{n-1}(x)$ を用いて表せ。
(2) $P_{n}(x)$ の$x^n$の係数を求めよ。
(3)$\cos \theta = \dfrac{1}{10}$ とする。$10^{1000}\cos^2(500\theta)$ を$10$進法で表したときの、一の位の数字を求めよ。
【チェビシェフの不等式に関する問題】
※1975年第17回IMOブルガリア大会第1問と同一題。
※1977年ドイツ選手団選抜テスト第1問と同一題。
(コメント)
チェビシェフの多項式はとても奥が深く、多くの大学で入試問題の題材として取り上げられています。
$\cos n\theta$ を $\cos\theta$ だけの多項式で表したものを「第一種チェビシェフ多項式」と言い、しばしば$T_{n}(\cos\theta)$と表されます。
第一種があるということは第二種もあるのでは?とお気付きの方もいると思いますが、実はチェビシェフの多項式にはもう一つのタイプがあって、$\dfrac{\sin n\theta}{\sin\theta}$ を $\cos\theta$ だけの多項式で表したものを「第二種チェビシェフ多項式」と言い、しばしば$U_{n}(\cos\theta)$と表されます。
添え字の小さいものから列挙すると、$$\begin{align}T_0(x) &=1 \\ T_1(x) &=x \\T_2(x) &=2x^2-1 \\T_3(x) &=4x^3-3x\\ &\vdots \end{align}$$となり、$$\begin{align}U_0(x) &=1 \\ U_1(x) &=2x \\U_2(x) &=4x^2-1 \\U_3(x) &=8x^3-4x\\ &\vdots \end{align}$$となります。
なお、チェビシェフの不等式というのは、単調減少する数列$\{x_n\}$、$\{y_n\}$において、それぞれの$n$項目までの項について成り立つ、以下の不等関係のことを指します。$$\dfrac{1}{n}\displaystyle\sum_{i=1}^nx_iy_i\geqq\left(\dfrac{1}{n}\sum_{i=1}^nx_i\right)\left(\dfrac{1}{n}\sum_{i=1}^ny_i\right)\geqq\dfrac{1}{n}\sum_{i=1}^nx_iy_{n+1-i}$$これを言葉で説明するなら、2つの数列について、
「大小順の積の平均」≧「各数列の平均の積」≧「大小逆順の積の平均」
が成り立つこと、となります。日本語に直せば少しは、なるほど確かに、と思ってもらえるのではないでしょうか。
