あられとひょうは、どちらも氷の粒として降ります。気象庁の一般向け予報用語では、直径5mm未満をあられ、5mm以上をひょうと区別します。一方、みぞれは雨と雪が混ざって降る状態です。白いか透明か、冷たいかどうかだけでは、三つを正しく分けられません。
大きさの境目と、粒の状態を見る
| 名称 | 基本的な特徴 | 見分けるときの注意 |
|---|---|---|
| あられ | 直径5mm未満の氷粒 | 白く柔らかい雪あられと、より硬い氷あられがある |
| ひょう | 直径5mm以上の氷塊 | 積乱雲から降る。形は必ずしも球ではない |
| みぞれ | 雨と雪が一緒に降る | 独立した氷粒の大きさによる名前ではない |
| 凍雨 | 雨滴が凍った透明な氷粒 | 透明な粒をすべて氷あられと決めない |
5mmは0.5cmなので、定規の目盛りでは小さな違いです。ただし、屋外で降っている粒をつかまえて測る必要はありません。降り終わった後でも、粒は融けたり互いにくっついたりします。写真から測る場合は、粒と同じ平面にある物差しがないと、正確な大きさは分かりません。
白い雪あられと、硬い氷あられ
雲の中には、0℃より低くても液体のままの水滴が存在することがあります。こうした過冷却の水滴が雪の結晶にぶつかって凍り付き、結晶を覆ってできるのが雪あられです。内部に空隙が多く、白く不透明に見え、比較的もろい粒になります。雪がいつも六角形の結晶をはっきり残したまま地上に届くわけではありません。
氷あられは、雪あられのすき間が氷などで満たされるなどして、より密で硬くなった粒です。半透明に見え、地面で音を立てて跳ねることがあります。ただし、「跳ねたからひょう」「白いから必ず雪あられ」と一つの印象だけで判断すると誤ります。気象観測では、大きさとともに粒の構造や降り方も考えます。
暖かい季節にも氷が降る理由
ひょうは、発達した積乱雲の中で氷粒が成長してできます。地上が暖かい日でも、雲の高い部分は氷が存在できるほど低温です。上昇気流に支えられた粒が過冷却の水滴を取り込み、十分に大きくなると落ちてきます。地上へ達するまでに融け切らなければ、氷の塊として降ります。
したがって、ひょうは「冬の雨が凍っただけ」とは限りません。また、すべてのひょうが雲の中を同じ回数だけ往復するわけでもありません。気流の中でたどる経路や水滴の量、温度によって成長の仕方が変わります。透明・不透明の層が見えることはありますが、層を年輪のように数えて経過時間を一意に決めることはできません。
みぞれは、雪が融ける途中に見られる
上空でできた雪が暖かい空気の層を通って落ちると、途中で融けます。地上で雨と雪が混在していれば、みぞれです。雪の結晶や雪片と水滴が同時に降っているため、氷の小球であるあられとは状態が違います。「シャーベットのような一種類の粒が降る」という意味だけではありません。
雨になるか雪になるかは、地上の気温だけで決まりません。上空から地表までの温度の分布、湿度、降り方などが関係します。「地上が0℃なら必ず雪」「3℃なら必ず雨」のような固定的な境界は使えないのです。予報でも細かな移り変わりを断定しにくい場合があり、「雨か雪」などの表現が使われます。
名前を確かめるために外へ出ない
ひょうは物を壊したり人を傷つけたりすることがあり、積乱雲は雷や突風も伴います。粒の分類より、頑丈な建物内で最新の気象情報を確認することを優先してください。あられという小さい粒の名称であっても、路面の状態や周囲の天候まで安全と決まるわけではありません。なお、上の5mm区分は気象庁の予報用語に沿った整理で、専門的な粒子分類には構造による詳しい説明もあります。
参考資料
資料確認日:2026年10月2日
