半導体工場には、大量のシリコンだけでなく、多種類の高純度材料が必要になる。使用量が小さくても、特定の工程に欠かせない材料が止まれば、製造全体へ影響する。
回路を作る工程ごとに、材料が違う
土台となるウェハー、回路の形を写すレジスト、膜を作る原料、表面を削る薬品やガス、洗浄剤などが使われる。配線や研磨、封止にも別の材料が必要になる。
製品の性能が微細な構造に依存するため、不純物や性質のわずかな差が歩留まりへ影響する。同じ化学式の物質が市場にあれば、すぐに代用品になるとは限らない。
純度と認定が、供給の壁になる
高純度化、容器への充填、輸送、工場内の配管まで、品質を保つ必要がある。別の供給元の材料へ替える際には、製造工程で同じ結果が得られるかを検証する。
原料の生産国と、半導体向けに精製する国が異なる場合もある。複数の販売会社から買っていても、上流の原料や精製設備が共通なら、同時に止まる可能性が残る。
在庫と分散を、材料ごとに組み合わせる
保存しやすい材料は在庫が有効になる。劣化や品質管理の制約がある材料では、長くためるだけでは解決しない。別の供給元を平常時から認定し、一定量を使っておくことが、切り替えの時間を短くする。
経済産業省は半導体の供給確保で部素材も対象としている。供給網の強さを評価するには、工場の建設数に加え、上流材料、検証能力、物流、保守部品まで確認する必要がある。
必要な材料は製造方式や工程で異なる。特定の材料不足が報じられた場合、すべての半導体が同じ程度に影響を受けるとは限らない。
参考資料
参考資料確認日:2026年10月13日。
