母関数と数列(東京大学2020年前期数学文理共通第4問)

今年の東大数学は少し傾向が変化した印象を受けます。確率分野からの出題が3年連続で無かったのはここ数十年では初めてのことです。また、毎年のように出題されていた整数問題が今年は出題されませんでした。一方で、図形に関連した問題が4題も出題されました。手の付けられないような難問はありませんでしたが決して易化した訳ではなく、学力差がよく反映される試験だったと言えます。

今回は文理共通の数学第4問を取り上げます。文理ともに今年のセットで一番差が付いた問題だと思いますが、母関数を背景にした面白い問題です。

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2015Cmが偶数になる最小のm(東京大学2015年前期理系数学第5問)

2015年の二項係数に関する東大の整数問題を取り上げます。誘導が全く無い一行問題ということもあり、この年で一番話題になった整数問題と言っても良いでしょう。こういう問題はワクワクしますね!(笑)

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【順像法と逆像法②】放物線の掃過領域(東京大学2015年)

前回の記事では「順像法」と「逆像法」の仕組みについて詳しく解説しました。今回はこれらの解法が実際の入試の場面でどのように使われるのかを見てみます。東京大学の問題を取り上げていますが、東大を受験しない人にも是非取り組んで欲しい良問です。

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東京大学2017年前期 理科第5問

最近は整数問題しか取り上げていなかったので一旦離れてみます(笑)。今年の東大理科の第5問、直線 $y=x$ に関して対称な放物線の接線に関する問題です。計算の工夫のしどころをしっかり押さえられれば難無く解答できます。
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