1.2 整数の分類
整数には色々な分類の仕方があり、それぞれに名前が付いています。「自然数」もその一つです。
「正の整数」:positive integer と「負の整数」:negative integer と「0(ゼロ)」:zero が整数の最も基本となる分け方でしょう。もしくは3つに分けず、「非負整数」:non-negative integer(負でない整数のこと。0も含む)と「負の整数」という分け方もできます。
外国では「自然数」の中に「0」を含める場合もありますが、とりあえず日本では「自然数」=「正の整数」と考えて問題ありません。学校教育の中でもこのように教わるところが多いはずです。
その他にも「偶数」:even number と「奇数」:odd number、「素数」:prime number と「合成数」:composite number、「平方数」:perfect square、「立方数」:perfect cube・・・など様々な分類があります。ここで全ての分類を述べることは(種類が多すぎて)不可能なので、まず整数の世界において基礎となる要素である「素数」についておさらいしておきます。
「素数」とは、
『その数自身と1以外に正の約数を持たない自然数』
と定められています。これが素数の「定義(definition)」(書籍によっては“def”などと略記されることもあります)です。この定義の中に「約数」という用語が出てきましたが、約数については次の項で詳しく見ていきます。
そして素数と同じくらいに重要な分類が「偶数」と「奇数」という分け方です。皆さんご存知の通りこれはとてもシンプルで、「偶数」とは『2の倍数』を意味し、「奇数」とは『2で割り切れない整数』を意味します(高校数学の段階では「奇数=偶数でない整数」と理解しておいて構いません)。
整数の「偶奇性」(ぐうきせい)は整数問題を解く上で取っ掛かりになるポイントなので、整数問題に対処するときは常に念頭に置いておきましょう。
続いては倍数と約数の性質について確認していきます。