問題#A004

問題#A004 ★☆☆☆

ある正の整数$n$で$2520$を割ると、ちょうど平方数(整数の2乗)になるという。このような$n$の最小値を求めよ。また、 ある正の整数$N$を$2520$に乗じると、ちょうど平方数になるという。このような$N$の最小値を求めよ。


《ポイント》

$2520$の素因数分解から$n$、$N$を決定します。


《解答例》

$2520=2^3 \cdot 3^2 \cdot 5 \cdot 7$より、$\dfrac{2^3 \cdot 3^2 \cdot 5 \cdot 7}{n}$が平方数になる最小の$n$は$2 \cdot 5 \cdot 7=70$である。このとき確かに$36$となり平方数になっている。

また、$2^3 \cdot 3^2 \cdot 5 \cdot 7 \cdot N$が平方数になる最小の$N$は$2 \cdot 5 \cdot 7=70$である。このとき確かに$176400=420^2$となり平方数になっている。

(答)$n=N=70$


《コメント》

さて、$n=N$という結果が出てきましたが、これは一体何を示しているのでしょうか?

聡明な読者の皆さんならお分かりかと思いますが、実は$2520$にルートをとったときの根号の中身が答えなのです。つまり$\sqrt{2520}=6\sqrt{70}$と表したときの$70$が答えとして出てきていたのです。これより、$70$を掛けても、$70$で割っても$2520$は平方数になるのことが分かりますし、$70$というのが最小値であることも理解できます。$n=N$というのは当たり前のことだったのですね。


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