問題#A017

問題#A017 ★☆☆☆

$n+1$ と $2n+3$ は互いに素であることを示せ。


《ポイント》

皆さんの大好きな公約数問題です(笑)。例えば問題が「$45$と$91$は互いに素であることを示せ。」だったら皆さんはどういう解答を作りますか?(自明といえば自明なのですが・・・)

一般に、公約数の問題(互いに素の証明も含む)では

「最大公約数を設定する」

というのが鉄則中の鉄則です。騙されたと思って$45$と$91$の最大公約数を$d$($d$は正の整数)と置いてみましょう。すると$45$も$91$も$d$の倍数ですから、その差である$91-45=46$も$d$の倍数です(この理屈が分からない人は$45=dk$、$91=dl$とおいて差を取ってみて下さい。$46=d(l-k)$となって$46$も$d$の倍数になっていますよね?)。

$46$も$d$の倍数ですから$46$と$45$の差も$d$の倍数でなければなりません。したがって$1$は$d$の倍数となりますが、そのような正の整数$d$は$1$以外にあり得ません。よって、$45$と$91$の最大公約数は$1$、つまり$45$と$91$は互いに素、という結果を得ます。これが「ユークリッドの互除法」の仕組みでした(ユークリッドの互除法についてはコチラをご覧ください)。

これを一般の文字についてやるだけです。


《解答例》

$n+1$ と $2n+3$ の最大公約数を$d$($d$は正の整数)と置くと、その差$$(2n+3)-(n+1)=n+2$$も$d$の倍数であり、これと$n+1$との差$$(n+2)-(n+1)=1$$も$d$の倍数となる。故に$d=1$であるから $n+1$ と $2n+3$ は互いに素である。


《コメント》

最大公約数を仮定してしまえば後は楽勝ですね。「AとBが互いに素であることを示せ。」という問題は、よっぽどのことがない限りこの方法で片付けることができます。


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