線形代数3.4.6

前に戻る トップへ戻る 次の問題へ

 

 問題3.4.6

$A$が対称行列ならば余因子行列$\tilde{A}$も対称行列であることを示せ。また$A$がさらに正則ならば$A^{-1}$も対称行列であることを示せ。

 

 ポイント

対称行列は転置をとっても等しくなることを利用します。

 

 解答例

$A$が対称行列ならば$$A_{i j}=\left({ }^{t}\!A\right)_{i j}={ }^{t}\!\left(A_{j i}\right)$$となるから、$$\operatorname{det}\left(A_{i j}\right)=\operatorname{det}\left({ }^{t}\!\left(A_{j i}\right)\right)=\operatorname{det}\left(A_{j i}\right)$$であるので$$a_{j i}^{*}=(-1)^{j+i} \operatorname{det}\left(A_{i j}\right)=(-1)^{i+j} \operatorname{det}\left(A_{j i}\right)=a_{i j}^{*}$$となり$\tilde{A}$は対称行列である。

以上より題意は示された。

 


前に戻る トップへ戻る 次の問題へ