十進と二進、ビットとバイトを分けて読む
GBとGiBの違いは、容量を数える倍率です。1 GBは10億バイト、1 GiBは$2^{30}$バイトです。一方、MbpsとMB/sの違いは、数える単位がビットかバイトかです。現在一般的なデータ量では1バイト=8ビットなので、同じ数字でも8倍の差があります。この二種類の違いを別々に整理すると、容量や速度の表示が読みやすくなります。
GBは1000のまとまり、GiBは1024のまとまり
| 十進の表記 | バイト数 | 二進の表記 | バイト数 |
|---|---|---|---|
| 1 kB | 1,000 | 1 KiB | 1,024 |
| 1 MB | 1,000,000 | 1 MiB | 1,048,576 |
| 1 GB | 1,000,000,000 | 1 GiB | 1,073,741,824 |
| 1 TB | 1,000,000,000,000 | 1 TiB | 1,099,511,627,776 |
k・M・G・Tは十進の倍率を表すSI接頭語です。Ki・Mi・Gi・Tiは二進の倍率を明確に区別するための記号で、それぞれキビ、メビ、ギビ、テビと呼びます。GiBのiは余分な文字ではなく、どちらの倍率を使っているかを示しています。
古い慣行や製品の表示では、GBという文字を使いながら二進の倍率で計算している場合もあります。そのため、文字だけでなく説明書の定義や実際のバイト数を見ることが重要です。標準の定義と、個々の画面の表記が常に一致するとは限りません。
1 TBが約931になるのは、何が減ったのか
1 TB、つまり1兆バイトをGiBで表すと、$10^{12}/2^{30}\approx931.32$ GiBです。これは同じ量を違う単位で数え直した結果なので、この換算だけで約69 GBのデータが消えたわけではありません。長さをセンチメートルとインチで表すと数字が違うのと同じ考え方です。
ただし、実際の空き容量には、ファイルシステムの管理情報、システム領域、すでに保存されたファイルなども関係します。「公称容量と画面の差は全部1000と1024の違い」とも言い切れません。まず総容量の単位を揃え、その後に使用済み領域などを分けて確認します。Appleも、ストレージ容量の表示方法と実際に使える容量の違いを説明しています。
Mbpsは毎秒ビット、MB/sは毎秒バイト
| ビットでの速度 | バイトでの速度 |
|---|---|
| 8 Mbps | 1 MB/s |
| 100 Mbps | 12.5 MB/s |
| 1 Gbps(1000 Mbps) | 125 MB/s |
MbpsのMはメガ、bはbit、psはper secondに当たります。MB/sのBはbyteです。ビット毎秒からバイト毎秒へ直すときは8で割り、逆は8倍します。bとBを取り違えると、回線の数字とダウンロード画面の数字が合わないように見えます。
MiB/sで表示される場合は、さらに二進と十進の換算が加わります。例えば100 MbpsをMiB/sに直すと、$100000000/(8\times1048576)\approx11.92$ MiB/sです。単に8で割るだけでなく、最後にどのバイト単位へ直すかも決める必要があります。
回線の数字どおりに転送できるとは限らない
理論上、1 GBのファイルを100 Mbpsで送るなら、$10^9\times8/(100\times10^6)=80$秒です。ただし、この計算は速度が一定で、通信に必要な付加情報や待ち時間などを無視しています。実際は通信手順の負荷、混雑、無線の状態、相手のサーバー、保存装置の速度などが影響します。
契約や製品に書かれた最大速度は、すべての通信でその値を得られるという保証とは限りません。測定するときも、ダウンロードとアップロード、使用する接続、測定先を揃えて比較します。容量の単位を直す計算と、通信性能の評価を分けると原因を追いやすくなります。
確認する順番
最初にBかbitかを確認し、次にGかGiかなどの倍率を確かめます。速度なら毎秒か、容量なら総容量か空き容量かも見ます。その上で同じ単位へ揃えて比較しましょう。記号を省略した「ギガ」だけでは、容量なのか速度なのか、何を数えているのかが分からない場合があります。
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参考資料
資料確認日:2026年10月2日
