本稿では前回に続いて反応速度論のやや進んだ知識について整理する。いよいよ高校化学で扱う反応速度論の内容を超えることになるが、できるだけ詳しく解説していく。 “化学反応速度の数理(入門編②)” の続きを読む
化学反応速度の数理(入門編①)
本稿では化学反応の議論する上で重要となる反応速度論の知識について整理する。速度論の内容は大学教養レベルの数学を含んでいるが、高校生でも理解できるように解説していく。 “化学反応速度の数理(入門編①)” の続きを読む
曲率と曲率半径
曲線や曲面の形状や曲がり具合などを調べるために、微分を用いて種々の量を解析する数学の学問分野を「微分幾何学」という。今回はそのなかでも大学入試に時折背景を伏せられて登場する「曲率」と「曲率半径」について考えてみる。
物理化学(熱力学)~状態方程式 #2~
物理化学(熱力学)~状態方程式 #1~
最近は数学の話題ばかりだったので化学の話題を紹介しよう。
物理化学は数学を利用する場面が多く、生物系の学生からは敬遠されがちな分野であることは間違いない。巷には数学Freeを売りにしている書籍もあるようだが、最終的な理解のためには数学の力を借りない訳にはいかない。
微分積分学と物理学①
古来、数学とは目的であると同時に手段でもあった。数学を美しいと感じるか否かはさておき、太古から人々の生活に欠かせない実学であったことは事実である。数えられる数という体系に始まる数論、長さや高さ、広さといった量を測るための図形的な研究から生まれた幾何学が創始され、数式という概念を高度に発達させて誕生した代数学からは後の微分積分学が成立する。現代における数学教育とはこうした過去の遺産の追認であり追体験であることは前頁の記事で触れられている通りである。
今回は数学以外の学問との関わりという観点から数学という世界の一端を覗いてみよう。 “微分積分学と物理学①” の続きを読む