2026年ノーベル物理学賞を解説:南極の氷で宇宙を観測するIceCube

2026年10月6日、ノーベル物理学賞が、米国ウィスコンシン大学マディソン校のフランシス・ハルゼン(Francis Halzen)氏に授与されました。受賞理由は、IceCubeニュートリノ観測施設への決定的な貢献と、天体に由来する高エネルギーニュートリノの発見です。[1]

IceCube(アイスキューブ)は、南極点付近の氷を使った巨大な観測装置です。星の光をレンズで集める望遠鏡とは仕組みが違いますが、宇宙から届く粒子を調べ、遠くの天体で何が起きているかを探ります。本記事では、ニュートリノの性質から観測の方法、今回評価された成果までを順に説明します。 “2026年ノーベル物理学賞を解説:南極の氷で宇宙を観測するIceCube” の続きを読む

LK-99の追試結果と一連の騒動に関する雑記

前回に続き、先月末の「常温常圧で超伝導現象を示す物質『LK-99』の合成に成功した」というニュースに関する続報をまとめる。騒動の発端となった原著論文が投稿されてから本日でちょうど1ヶ月が経過し、複数の研究チームによる再現実験のデータが集まってきた。本稿では主な追試結果について簡単に紹介する。

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LK-99は本当に常温常圧超伝導を達成しているのか

先月末、「常温常圧で超伝導を示す物質が作成できた」というニュースが飛び込んできた。合成の成功を主張しているのは韓国の高麗大学の研究チームである。超伝導転移温度は歴代最高温度を大幅に塗り替える127℃と報告されており、これが常圧(大気圧)下で超伝導性を発現するとのことである。現在様々な追試が世界中で進められており、ネット世界をリアルタイムで大いに騒がせている。

本稿では、現時点におけるこの周辺の状況について情報を整理したい。

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「ペンタダイヤモンド」に関する騒動について

先月の頭に「ダイヤモンドよりも硬い物質が予測できたかもしれない」というニュースが舞い込んできた。物性科学界隈ではビックニュースか、と期待をもって受け取られていたが、結論から言うと、この出所となる論文に重大な計算ミスが発覚したため取り下げられてしまった。今更ほじくり返すのも顰蹙を買ってしまいそうではあるが、他山の石とするべく敢えて書き残しておく。

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