問題#A010 ★★☆☆
はの倍数であることを示せ。
次に、整数がの倍数ならば、整数の各位の数の和がで割り切れることを示せ。また、整数の各位の数の和がで割り切れるならば、整数がの倍数であることを示せ。
《ポイント》
の倍数の倍数判定法に関する問題です。これはちょっとした知識問題かもしれません・・・。
の倍数の倍数判定法は皆さんご存知の通り、
「各位の数の和がで割り切れればの倍数」
というものです。本問はこの事実を証明する問題です。
《解答例》
より、はの倍数である。
整数を桁の整数とし、10進法表示をとすると、と表せる。ここで
であるという事実を用いると、
と変形できる。
はの倍数であるから、整数がの倍数ならばもの倍数でなければならない。故に整数がの倍数ならば、整数の各位の数の和がで割り切れることが示された。
また上式より、がで割り切れるならば、整数はの倍数となるから、整数の各位の数の和がで割り切れるならば、整数がの倍数であることが示された。
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《コメント》
今回はの倍数判定法がテーマでしたが、同様にの倍数判定法も導けますし、の倍数判定法も定義することができます。
の倍数判定法は を利用するだけです。例えばはの倍数ですが、一の位から一つ飛ばしで各位の数を足していった和()と十の位から一つ飛ばしで各位の数を足していった和()の差がの倍数なのではの倍数です。
一の位から一つ飛ばしで各位の数を足していった和 と十の位から一つ飛ばしで各位の数を足していった和 の差 が の倍数なら、その整数はの倍数である、というのがの倍数判定法です。(倍数かどうかを判定するだけなので の符号はどうでもいいです)
これを使えば、例えば「」なんかがの倍数であることがすぐ分かりますね。興味のある方は是非とも証明にチャレンジしてみてください。
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