2022年を振り返る

2022年もいよいよ終わり、新しい年を迎えます。今年最後の投稿として、この1年を振り返ってみます。

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1年の世相を振り返るイベントとして全国的に有名なのが、京都の清水寺で毎年行われる「今年の漢字」(日本漢字能力検定協会主催)の発表会ですね。2022年の「今年の漢字」は「戦」でした。

思えば、確かに「戦」に関する出来事が多かった1年でした。3月にはロシアによるウクライナ侵攻が始まりました。戦争は開戦から9ヵ月が経過した今もなお続いており、泥沼化の様相を呈しています。人道的な危機も度々報じられており、今年の最も暗いニュースと言っても差し支えないでしょう。

記録的な円安・物価高騰に対する家計防衛も立派な「戦」でしょう。今年だけで一時は対ドルで25%近い円安となり、企業業績が為替差益に大きく左右された1年となりました。来年はさらなる値上げラッシュが待っていますし、世界的な不況の兆候も見え始めています。

身の回りでは新型コロナウイルスとの「戦」もいまだに続いています。現在、国内では感染流行の第8波のピークを迎えようとしています。医療従事者の方々の努力には頭が下がります。ここに来て中国ではゼロコロナ政策を一転して放棄し、あらゆる行動規制を撤廃して「フルコロナ政策」とも言えるような体制を敷いています。春節を前にして世界中に新たな変異株が拡散しかねない甚だ愚かしい状況です。日本国内に関してはワクチン接種がある程度行き渡っているとはいえ、世界的にはまだまだ終息の気配がありません。

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一方で、今年は「戦」に関するポジティブなニュースが多かったことにも触れておくべきでしょう。

2月には北京オリンピックがあり、日本勢は冬季五輪最多となる18個のメダルを獲得することができました。個人的には、羽生結弦選手の公認大会史上初となる4回転半ジャンプ(クアッドアクセル)への挑戦に感銘を受けました。オリンピックという大舞台で自分自身の限界に挑む姿は、まさにアスリートの鑑と言えます。

同じく2月には藤井聡太四冠(当時)が王将の奪取に成功しました。これで棋界史上初となる10代(19歳6カ月)での五冠達成という快挙を果たし、羽生善治九段の最年少記録(22歳10カ月)を28年5カ月ぶりに更新しました。5月には藤井五冠の叡王防衛戦がありました。最近では弱冠20歳にして六冠を獲りにいくというフィクション顔負けの凄まじい勢いを見せています。

今年は野球界での挑戦も白熱していたように感じます。村上宗隆選手の日本人最多本塁打や佐々木朗希投手の最年少完全試合、大リーグでは大谷翔平選手の2桁勝利2桁本塁打など、歴史に残る堂々たる成績を残しました。来年3月にはWBCが開催されます。侍ジャパンの活躍が期待されますね。

そして11月から12月にかけてのサッカーW杯カタール大会の大激戦は皆さんの記憶にも新しいことと思います。どのグループリーグも混戦を極め、一進一退の攻防が繰り広げられました。その中で数多くの歴史的名勝負が生まれました。日本が振り分けられたグループEでは強豪のスペインとドイツを日本が下すなど、波乱に満ちた展開となり、多くの観客を興奮させることとなりました。決勝戦(アルゼンチンvsフランス)でのメッシ選手とエムバペ選手の得点合戦も見ものでした。優勝したアルゼンチンでは決勝の試合後、全国各地でお祭り騒ぎだったとのことです。

今年は皆さんも何か「戦」に因んだ出来事を体験されたでしょうか・・・?

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ところで、年末のことを「年の瀬」と言いますが、明確にいつからが年の瀬かというのは決まっていないようです。新年を迎える準備のために慌ただしくしている様子に引っ掛けて「年の瀬」と呼ぶのはなかなか洒落ています。「瀬」というのは川の急流のことで、「はやせ」とも言います。それだけ、1年の中でも時の流れや人の流れが特に速い時期ということでしょう。

12月は「師走しわす」とも呼ばれます。語源は定かではないようですが、最も有名な説は、どっしり構えて読経するはずの師僧までもが走り回らなければならないほど多忙な月である、つまり「師が東西を馳せる月」という意味の「師馳しはす」が由来であるという説です。他にも、御師おし(参拝者の世話役を務める人たち)が忙しく走り回る月、という説などが知られています。

いずれにせよ、12月はあっという間に過ぎ去るのが毎年恒例で、今年も気が付けば大晦日。2022年は皆さんにとって、どのような1年だったでしょうか。

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今年の年賀状コーナーにはウサギ柄の可愛らしい年賀ハガキが沢山並んでいます。2023年の干支はみずのとで、「努力が結実して成長する」という縁起の良い意味が含まれています。世相の明るい年になると良いですね。

来る年が皆様にとって良き1年となることを祈っております。来年もどうぞよろしくお願いいたします。

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