線形代数3.3.6

前へ戻る トップへ戻る 次の問題へ

 

 問題3.3.6

$A$、$B$ が$n$次正方行列のとき、$\left|\begin{array}{ll}
A & B \\
B & A
\end{array}\right|=|A+B||A-B|$ を示せ。

 

 ポイント

$A$、$B$ がともに$n$次正方行列であることを利用し、上手く成分計算して示します。

 

 解答例

第 $1$ 行$-$第 $n\!+\!1$ 行、$\cdots$、第 $n$ 行$-$第 $2n$ 行と計算することにより$$\left|\begin{array}{cc}
A & B \\
B & A
\end{array}\right|=\left|\begin{array}{cc}
A-B & B-A \\
B & A
\end{array}\right|$$となる。また、第 $n\!+\!1$ 列$+$第 $1$ 列、$\cdots$、第 $2n$ 列$+$第 $n$ 列と計算することにより、$$\left|\begin{array}{cc}
A-B & B-A \\
B & A
\end{array}\right|=\left|\begin{array}{cc}
A-B & O \\
B & A+B
\end{array}\right|$$となる。ここで$$\left|\begin{array}{cc}
A-B & O \\
B & A+B
\end{array}\right|=|A-B||A+B|$$であるから$$\left|\begin{array}{cc}
A & B \\
B & A
\end{array}\right|=|A-B||A+B|$$が成立する。

 


前へ戻る トップへ戻る 次の問題へ