一昔前の岐阜大の入試から三角関数で囲まれた図形の回転体の求積に関する問題を取り上げます。シンプルながらも数Ⅲ分野頻出の回転体の基礎を確認できる良問です。
《問題》
(1)上の2つの曲線、および直線
(2)(1)で示した斜線部の領域を
(岐阜大学2003年 (医/工)第3問)
《考え方》
回転させるべき領域は(1)の領域を回転軸(
回転体の体積計算では、
① 積分範囲を細かく分けて計算する
② ひとまず大きな回転体の体積を求めてから余分な部分の体積を削る
という2つのアプローチがとれます。計算に自信のある方は①の方法でも良いでしょうが、実用上は②の方が計算ミスを誘発しにくいのでオススメです。
解答例
(1)
(2)
(1)の斜線部を
ここで、以下のように
このとき「桃色+黄色」の回転体の体積
(コメント)
(2)では積分範囲を細かく分けて計算することも可能ですが、計算ミスを抑えるために求め方を工夫しています。
例えば以下のように領域を区切ることもできますが、分数計算が少し面倒になります。とはいえ、計算できないほど難しくなる訳ではないので好みの問題と言えるでしょう。