創作整数問題#40解法&創作整数問題#41

創作整数問題の更新ですが、1ヵ月ほど空いてしまいました。忙しいながらも管理人は元気でやっています(笑)。

昨日は大阪北部で震度6強の揺れを観測した直下型地震が発生し、通勤通学ラッシュの時間帯を直撃。死傷者を伴う被害が出てしまいました。今後も余震の恐れがあるので、危険と思われる場所には近付かないことを徹底しましょう。何が起きるか分からないところが自然災害の怖さですからね・・・。


創作整数問題#41


《問題#41》

整数xyに対して、連立方程式{y=3x3+9x2+9x+2x=3y3+9y2+9y+2の解をすべて求めよ。

(創作問題)


対称式であることは一目で分かりますが・・・?

 

 

 

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答えは (x, y)=(1,1) です。

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創作整数問題#40(解き方)



Nを整数としてf(n)=40Nと置くと、(1)13n357n2+110n48=240Nとなります。右辺が240、即ち 2435 の倍数なので、左辺も 2435 の倍数となることが必要です。これより、mod16mod3mod5(1)式を考えると、{3n3+7n22n0(mod16)  (2)n3+2n0(mod3)    (3)3n3+3n230(mod5)    (4)となります。よって(2)式、(3)式、(4)式を満たすような正の整数nのうち、2018以下となるものの個数を求めれば良いことになります。

まず式の形が最も単純な(3)式を考えましょう。(3)式はn(n2+2)0(mod3)と変形できます。これよりn3の倍数のとき、左辺は明らかに3の倍数となります。また、n3の倍数でないとき、n21(mod3) が成り立つので n2+23の倍数となります。したがって(3)式は任意の整数nについて成立することが分かります。

続いて(4)式を考えましょう。(4)式は3(n3+n21)0(mod5)と変形でき、35は互いに素なので(4)式はn3+n210(mod5)と同値です。よって n04 の場合を計算して、n3(mod5) のときに限ることが分かります。

最後に(2)式についてですが、(2)式はn(3n1)(n2)0(mod16)と変形できるので、n015(mod16) の場合をそれぞれ代入して計算し、n0, 2, 8, 10, 11(mod16) のときに限ることが分かります。

以上より、(2)式、(3)式、(4)式を満たすような正の整数n0以上の整数kを用いてn=80k+r  (r=8, 18, 43, 48, 58)と表すことができます。ここで2018=8025+18ですから、2018以下の整数nの個数は

255+2=127

と求められます。


(コメント)

3つの連立合同式からn=80k+r  (r=8, 18, 43, 48, 58)が導かれる部分について、なぜn=240k+Rの形にしないのか不思議に思われる方もいらっしゃるかと思います。実際、80ではなく240を法としたまま計算しても良いのですが、(3)式により任意のn(1)式の左辺が3の倍数となることが分かり、素因数3を法に含める必要性が無くなったので、n=80k+r の形で表せば十分なのです。分かっている人にとっては蛇足でしょうが・・・。

なお、連立合同式に興味を持たれた方は「中国の剰余定理」などのキーワードで検索してみてください。百五減算などの話題とも絡めて教養として知っておきたい内容ですね。

 

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