創作整数問題の更新ですが、1ヵ月ほど空いてしまいました。忙しいながらも管理人は元気でやっています(笑)。
昨日は大阪北部で震度6強の揺れを観測した直下型地震が発生し、通勤通学ラッシュの時間帯を直撃。死傷者を伴う被害が出てしまいました。今後も余震の恐れがあるので、危険と思われる場所には近付かないことを徹底しましょう。何が起きるか分からないところが自然災害の怖さですからね・・・。
創作整数問題#41
《問題#41》
整数、に対して、連立方程式の解をすべて求めよ。
(創作問題)
対称式であることは一目で分かりますが・・・?
創作整数問題#40(解き方)
を整数としてと置くと、となります。右辺が、即ち の倍数なので、左辺も の倍数となることが必要です。これより、、、で式を考えると、となります。よって式、式、式を満たすような正の整数のうち、以下となるものの個数を求めれば良いことになります。
まず式の形が最も単純な式を考えましょう。式はと変形できます。これよりがの倍数のとき、左辺は明らかにの倍数となります。また、がの倍数でないとき、 が成り立つので はの倍数となります。したがって式は任意の整数について成立することが分かります。
続いて式を考えましょう。式はと変形でき、とは互いに素なので式はと同値です。よって ~ の場合を計算して、 のときに限ることが分かります。
最後に式についてですが、式はと変形できるので、 ~ の場合をそれぞれ代入して計算し、 のときに限ることが分かります。
以上より、式、式、式を満たすような正の整数は以上の整数を用いてと表すことができます。ここでですから、以下の整数の個数は
個
と求められます。
(コメント)
3つの連立合同式からが導かれる部分について、なぜの形にしないのか不思議に思われる方もいらっしゃるかと思います。実際、ではなくを法としたまま計算しても良いのですが、式により任意ので式の左辺がの倍数となることが分かり、素因数を法に含める必要性が無くなったので、 の形で表せば十分なのです。分かっている人にとっては蛇足でしょうが・・・。
なお、連立合同式に興味を持たれた方は「中国の剰余定理」などのキーワードで検索してみてください。百五減算などの話題とも絡めて教養として知っておきたい内容ですね。