本日は「クリスマスツリーの日」です。横浜で外国人船員のためにクリスマスツリーが飾られたのが1886年の12月7日であることに由来するそうです。
さて、今回の創作整数問題は皆さんお馴染みの2次方程式の判別式がテーマです。
創作整数問題#58
《問題#58》
$a$、$b$ を整数とし、実数$x$の2次方程式$$x^2+ax+b=0 \ \ \ \cdots (*)$$に対して $D=a^2-4b$ と置く。このとき、方程式$(*)$の2解が整数となることと、$D$ が平方数となることは同値であることを示せ。
(創作問題)
2次方程式の判別式を題材としてみました。経験的にはよく知られている事実だと思いますが、証明まではしたことがないという人は多いかもしれませんね。
証明問題につき、解答は次回掲載します!
創作整数問題#57(解き方)
$n$を正の整数とする。$7$進法表示で$2$が$n$個並んだ整数 $222 \cdots 222_{(7)}$ を$s_n$とするとき、$s_n$を$10$進法表示すると下3桁が$000$となるような最小の$n$を求めよ。 |
$7$進数なので、まずはこれを$10$進法表示に変換しましょう。あとは$s_n$をどういう「数列」と見るかだけです。
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解答例
$s_n$を$10$進法表示すると$$2 \cdot 7^0+2 \cdot 7^1+2 \cdot 7^2+\cdots+2 \cdot 7^{n-1}$$となるから、$$s_n=2 \cdot (7^0+7^1+7^2+\cdots+7^{n-1})$$ $$\therefore s_n=2 \cdot \dfrac{7^n-1}{7-1}$$ $$\therefore s_n=\dfrac{1}{3}(7^n-1)$$と表される。$3$は$10$の約数ではないから、$\dfrac{1}{3}(7^n-1)$ が$10$で割り切れる回数と $7^n-1$ が$10$で割り切れる回数は等しい。これより、本問は $7^n-1$ の下3桁が$000$となるような最小の$n$を求める問題に帰着する。
$7^n-1$ の下3桁が$000$となる、即ち $7^n-1$ が$1000$の倍数になるのは、$7^n$を$1000$で割ったときの余りが$1$となるときである。
ここで、$$7^2=49 \equiv -1 \pmod{10}$$より、$$7^4 \equiv 1 \pmod{10}$$が成り立つので、$n$は$4$の倍数であることが必要である。いま、$$7^4 \equiv 401 \pmod{1000}$$であり、$$7^8 \equiv 401^2 \equiv 801 \pmod{1000}$$ $$7^{12} \equiv 401 \cdot 801 \equiv 201 \pmod{1000}$$ $$7^{16} \equiv 401 \cdot 201 \equiv 601 \pmod{1000}$$ $$7^{20} \equiv 401 \cdot 601 \equiv 1 \pmod{1000}$$となるから、$s_n$を$10$進法表示すると下3桁が$000$となるような最小の正の整数$n$は$$n=\color{red}{20}$$と求められる。
(コメント)
「$n$が$4$の倍数」という必要条件は $\text{mod} \ 5$ を用いても得られます。$7^{4k} \pmod{1000}$ の場合を考えればよいことに気が付けば、あとは計算するだけです。
反例: a=2,b=1で,整数解x=-1,D=-7(非平方数).
当然ながら,D=a^2-4bですよね.
たけちゃん さん
ご指摘ありがとうございます。
しょうもないミスでしたね…
修正しました。