こんにちは、pencilです。問題#6は記数法を題材としていますが、そもそも記数法とは何なのかが分からなければ門前払いを食らいます。その辺も少し解説します。
《問題#7》
ある地域では進法が用いられておらず、円をその地域に持っていくとちょうど税込円の品物が個買えるという。さて、この地域では何進法が用いられているか。
(創作問題)
前回に引き続き記数法の問題です。何となく見た目がなぞなぞっぽいですが、歴とした数学の問題です(笑)。
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答えは 進法 です。詳しい解答は後日。
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創作整数問題#6(解き方)
記数法とは以上の整数を用いてある実数をと表すことを指し、これを進記数法と言います。は以上以下の整数、、はいずれも以上以下の整数です。私達が日常生活で使用しているのは進法が主ですが、時計では進法、進法が使われていますし、コンピュータの中には進法というとの世界が広がっています。
具体例で見ていきましょう。例えばという数はと表されるので進法ではと表示されます。また、と表されるので進法ではと表示されます。同様に進法では、進法では、進法では、・・・と表示されます。筆算のようにして◯進法を別の△進法に直す計算方法が知られていますが、理屈をきちんと理解しておけばどんな変換方法でも構わないでしょう。本問のように桁の中に文字が含まれている場合は進数に直して方程式を立てるのが常道です。
さて、前回の問題では「、、 はこの順に等比数列を成す」というヒントにより答えが6通りに絞られます。、、 は互いに異なり、かつではないので、は
、、、、、
の6つのいずれかとなります。(1)は簡単です。5進法で表すと3桁の整数 となるようなを求めるのですが、5進法では以上の数字は使えないのでと以外は不適です。各桁の数について、 という関係式が得られます。、、 はいずれも正、つまり以上ですから右辺は以上です。 という条件の下で左辺 がの倍数となるのは 、 のときに限られます。故に(1)で求めるはとなります。
(2)では進法を考えますが、進法というものは考えないので ですからとは不適です。次に進法表示が5桁になるものを探します。、 なので、の進法表示は桁以下、の進法表示は桁以下となり不適です。また、 なのでの進法表示は桁以上となり不適です。よっての候補はに限られます。実際となり適していますから、求めるはとなります。
(コメント)
(2)は桁数から絞り込むことができますので、というヒントは実は余分なのですが、候補が6通りしかないのでシラミ潰しでも問題なく押し切れます。
2016年の京大文系第3問に記数法の出題があります。こういう問題は解いていて楽しいです。別解や面白い類題を見つけた方は是非教えて頂ければと思います。
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