今年の入試問題もボチボチ出揃いつつあります。
今日は早稲田大学の整数問題を紹介します。
《問題》
数列$\{a_n\}$の第$n$項は、$n$を$3$で割ったときの余りの値であり、数列$\{b_n\}$の第$n$項は、$n$を$4$で割ったときの余りの値である。
$a_n+b_n+6$が$10$で割り切れるときの$n$の値を小さい方から順に並べてできる数列を$\{c_n\}$とするとき、$c_9$、$c_{10}$を求めよ。
(早稲田大学2017 人間科学数学A【問4】)
剰余類からの出題です。
$3$、$4$は互いに素なので$12$を法として(mod $12$で)$n$について調べます。
$S_n=a_n+b_n+6$と置くと、
$S_1=8$、$S_2=10$、$S_3=9$、$S_4=7$、$S_5=9$、$S_6=8$、$S_7=10$、$S_8=8$、$S_9=7$、$S_10=9$、$S_{11}=11$、$S_{12}=6$
となり$S_n$は周期12で同じ数列を繰り返しますから、$n=12k+2$または$n=12k+7$のときに$S_n$は$10$で割り切れることが分かります。
したがって$c_1=2$、$c_2=7$、$c_3=14$、$c_4=19$、$c_5=26$、$c_6=31$、$c_7=38$、$c_8=43$、$c_9=50$、$c_{10}=55$となります。
落ち着いて考えれば簡単に求められますね。