本稿では表題の通り、3次方程式の解の公式を用いて解析解を求めてみます!
先日、因数分解の式
そこで今回は公式を用いて、色々な3次方程式の解析解を求めてみます。
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まず、チルンハウス変換について説明します。
これにより、一般の3次方程式は
さて、3次方程式の解の公式とは、以下のようなものでした。
3次方程式
一般形の3次方程式
の場合
まずは簡単な3次方程式を解いてみます。
の場合
この場合も方程式の左辺を因数分解できるので、答えは解の公式によらなくても簡単に求められます。
の場合
一方で、
この2種類の表現の仕方は入試問題の題材になることがあります。最近では和歌山大学2017年前期文系で出題されており、当サイトに解説記事があります(参照:「和歌山大学2017年前期 文系第1問」)。他にも2009年東北大後期や2002年大阪教育大後期でも類題が出題されています。
の場合
全く因数分解できない3次方程式の厳密解を、解の公式によって求めてみましょう。
まずチルンハウス変換を行います。
このように、単純な因数分解では解けない3次方程式の厳密解は複雑な表式をもちます。
4次方程式の解の公式というものも知られており、そのうち記事にまとめられればと考えています。また、5次以上の次数の方程式には解の公式が存在しないことが、19世紀フランスの天才数学者ガロアによって証明されています。詳しくは「ガロア理論」を勉強して下さい!
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