「異なる温度の水を混合すると何℃になるのか」という平衡温度を求めさせる問題は、高校の物理(熱力学)で扱われることがあります。今回はこの話題について取り上げます。(混合液の温度を求める簡易計算機も作ってみました)
おまけ②:平衡温度について(発展的)
2つの異なる温度の液体が平衡温度に達するということは「これらの2溶液間でやり取りされた熱量の総量は等しい」ということを意味しています。より専門的な話をすると、この問題は標準定圧モル熱容量$C_p$の温度依存性も含めて議論されるべきです。その他にも、この問題は言外に様々な仮定や近似を含んでいます。
・体積変化を無視する(蒸気圧や、液体の「仕事」を無視する)
・熱平衡に達した溶液の状態は均一とする
・密度および標準定圧モル熱容量$C_p$が温度に依存しない
・熱の授受は2溶液間でのみ行われ、外界に熱が散逸しない
・・・など
高校物理の範囲ではこれらの仮定の下で熱量の収支に関する等式を立てて平衡温度$T$を求めます。具体的には、$n_1$モルの溶液1と$n_2$モルの溶液2を混合するとき、$T_2>T_1$ とすると熱量の収支について$$n_1 C_p (T-T_1)=n_2 C_p (T_2 -T)$$が成り立つので$$T=\dfrac{n_1 T_1 + n_2 T_2}{n_1+n_2}$$となります。同じ物質の場合、物質量の比はそのまま重量の比になるので$$T=\dfrac{m_1 T_1 + m_2 T_2}{m_1+m_2}$$を得ます。
WordPressだと親切(?)にもJavaScriptのonClick属性をデフォルトで消去してしまうようになっているんですね。今回function.phpを書き換えて対応しましたが、対処法については割と需要がありそうなので後日記事にしましょうか・・・。