【有機化学】水とCO2の質量比を用いる構造決定

水と二酸化炭素の質量比が与えられているタイプの化合物の構造決定問題では、完全燃焼の反応式を考えることで炭素数を割り出すことができます。

 


問題

あるアルカンを完全燃焼させたところ、二酸化炭素と水が質量比が$2.10$で生成した。また、このアルカンの水素の一つを塩素に置換すると、2種類のモノクロ口体が得られる。このアルカンの構造と名称を書け。

直接のヒントがありませんが、水と二酸化炭素の質量比が重要なヒントになっています。

 

 考え方

一般のアルカンの分子式は$\mathrm{C}_{n} \mathrm{H}_{2 n+2}$と表せます。完全燃焼の反応式は係数を含めると$$\mathrm{C}_{n} \mathrm{H}_{2 n+2}+\frac{3 n+1}{2} \mathrm{O}_{2} \longrightarrow n \mathrm{CO}_{2}+(n+1) \mathrm{H}_{2} \mathrm{O}$$のようになります。したがって、二酸化炭素と水の分子量をそれぞれ$18$および$44$とすると、$$\frac{n \times 44}{(n+1) \times 18}=2.10$$が成立します。これを解くと $n=6$ となるので、このアルカンの炭素数は$6$であることが分かります。

炭素数$6$のアルカンは次の(A)〜(E)の5種類があり、モノクロロ体の構造異性体の個数はそれぞれ3、5、4、2、3となります。

したがって、モノクロロ体が2種類存在するのは、(D)の「2,3-ジメチルブタン」であることが分かります。


完全燃焼の反応式を考えることで水と二酸化炭素の生成比(物質量の比)が求められます。ここから、生成した重量に換算して方程式を解いています。今回の問題ではアルカンでしたが、他の不飽和炭化水素についても一般式から同様に計算することで構造決定することができます。

アルカン(A)〜(E)のモノクロロ体の構造異性体の個数は、分子の対称性によって変わってきます。しっかり確認しておきましょう。

 

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