数Ⅲ微積で扱われる双曲線関数についてまとめました。本稿では各種双曲線関数の定義とそれらの導関数・不定積分の導出について解説します!
双曲線関数について
双曲線 のうち の部分は、実数によりと媒介変数表示されます。代入してみると分かることですが、これは正しく双曲線 の点を表しています。
であり、相加・相乗平均の不等式より が成り立つことから、点は双曲線 の の部分全体を隈なく動くことが分かります。
このように双曲線のパラメータ表示に用いられることから、関数 や は「双曲線関数」と呼ばれています。
双曲線関数には以下のような種類が存在します。
双曲線関数の一覧
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読み方が少し特殊で、 は「ハイパボリックサイン」とか「ハイパーサイン」、「シャイン」などと呼ばれます。
は「ハイパボリックコサイン」とか「ハイパーコサイン」、「コッシュ」などと読まれ、 は「ハイパボリックタンジェント」とか「タンエイチ」などと読まれます。
公式
ここで、という重要な公式を紹介しておきます。
これは以下のように証明することができます。この関係式は導関数の導出において利用します。
各種導関数の導出
それでは、各種双曲線関数の導関数を導出していきましょう!
※途中で の関係式を使っています。
※途中で の関係式を使っています。
基本的には や の場合と同じく、 や だけで表現できるので、 や などを無理に使う必要はありません。
各種不定積分の導出
や の積分は、指数関数の単純な積分になるので全く難しくありません。結果だけ示すと、 のようになります。
の場合は少し難しいかもしれません。より、 と置くと、 となるのでと求められます。
その他の双曲線関数についても、結果だけ載せておきます。関数の定義に立ち返れば証明は難しくないはずです。
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