創作整数問題#38解法&創作整数問題#39

春の陽気を通り越して暑い日が続いていますね。4月の前半は寒暖の差が激しいので服装に困ります。季節の変わり目は体調を崩しやすいので要注意です。


創作整数問題#39


《問題#39》

整数$n$の方程式$$\left[\left[\left[\left[\dfrac{n^2}{2}+n\right] +\dfrac{n^2}{2}+n\right] +\dfrac{n^2}{2}+n\right] +\dfrac{n^2}{2}+n\right] =4$$を解け。ただし、$[x]$は実数$x$を超えない最大の整数を表すものとする。

(創作問題)


試験場で遭遇したらまず解きたくない見た目の問題ですが、式の形から適切なアプローチを考えましょう。なお、ガウス記号(床関数)は実数$x$について、関係式$$x-1<[x]\leqq x$$を満たします。

 

 

 

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答えは $\color{red}{n=-3,\ 1}$ です。

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創作整数問題#38(解き方)


$2018^{90}+2018^{60}+2018^{30}+1$ は$5$で最大何回割り切れるか。

本問は単純に$5$で何回割り切れるかを調べるだけでOKですが、その前に与式について調べておきます。与式は$$\begin{align}&\ \ \ \ \ 2018^{90}+2018^{60}+2018^{30}+1 \\ &=(2018^{60}+1)(2018^{30}+1) \end{align}$$と因数分解できますので、$2018^{60}+1$、$2018^{30}+1$ がそれぞれ$5$で何回割り切れるかを調べればよく、実際上は$2018^{30}$を$5^n$で割った余りを $n=1$ から順に求めれば良いことになります。

$\bmod{5}$ から順に調べていっても良いですが、ここでは$$2018=2000+18$$と表せることに注目してみましょう。$$\begin{align}&\ \ \ \ \ 2018^{30} \\ &=(2000+18)^{30} \\ &=\color{red}{2000^{30}+{}_{30}\mathrm{C}_{1} \cdot 2000^{29} \cdot 18 +\cdots} \\ &\ \ \ \ \ \ \ \ \ \ \color{red}{+{}_{30}\mathrm{C}_{29} \cdot 2000 \cdot 18^{29}}+18^{30} \end{align}$$赤字部分は$5^4$の倍数なので、$2018^{30}$を$5$、$5^2$、$5^3$、$5^4$で割った余りは、$18^{30}$を$5$、$5^2$、$5^3$、$5^4$で割った余りにそれぞれ等しくなることが分かります。$5$で4回以上割り切れるときは、末尾から数えて2つ目の項も考えなければなりませんが、今のところは$5$で割り切れる回数が$3$回以下と仮定して$18^{30}$のみを計算することにします。

さて、ここで$18^{30}$の計算に突き進む前に、もう少しラクができないか考えてみます。元々は $2018^{60}+1$ や $2018^{30}+1$ が何回$5$で割り切れるかを調べることが目的でした。これがもし $2018^{30}-1$ なら因数分解できるため、次数を減らすことができてかなりラクができそうです。実際、$2018^{30}-1$ を$5^n$で割った余りに$2$を足せば $2018^{30}+1$ を$5$の冪で割った余りが得られるので、まずは $2018^{30}-1$ を考えることにしましょう。

$$\begin{align}&\ \ \ \ \ 2018^{30}-1 \\ &=(2018^{15}+1)(2018^{15}-1) \\ &=(2018^{5}+1)(2018^{10}-2018^{5}+1) \\ &\ \ \ \ \ \ \ \ \ \ \cdot (2018^{5}-1)(2018^{10}+2018^{5}+1) \tag*{・・・(★)} \end{align}$$

となるので、$2018^{5}$を$5$の冪で割った余りがポイントになりそうです。これより、$18^{30}$を直接計算するのではなく$18^{5}$について調べれば比較的簡便に余りが求められそうだと予想できます。$18^{5}$の下4桁は$9568$となるので、$18^{5}$を$5^4$で割った余りは$193$と求められます。

$(★)$式より、$$\begin{align}&\ \ \ \ \ 2018^{30}-1 \\ &\equiv (193+1)(193^2-193+1) \\ &\ \ \ \ \ \ \ \ \ \ \cdot (193-1)(193+193^2+1) \pmod{625} \\ &=192 \cdot 37443 \cdot 194 \cdot 37057 \\ &\equiv 192 \cdot (-57) \cdot 194 \cdot 182 \pmod{625} \\ &=-386410752 \\ &\equiv 498 \pmod{625} \end{align}$$と計算できます。途中で$-386410752$という数字が出てきていますが、ここでは下4桁のみ考えれば良いので、下4桁が$752$だと分かった時点で$\bmod 625$ で$498$となることが言えます。また、負の剰余計算が苦手という方は素直に正の値で計算していくべきでしょう($-57$が$568$になっても大して計算の手間は増えませんよね?)。

これより、$2018^{30}+1$ を$5^4$で割った余りは$500$であることが分かりました。また、$2018^{30}$ を$5$で割った余りは $4\ (\equiv -1 \bmod{5})$ なので、$2018^{60}$ を$5$で割った余りは$1$となり、$2018^{60}+1$ は$5$で割り切れないことが言えます。

以上より、与式$$2018^{90}+2018^{60}+2018^{30}+1$$が$5$で割り切れる最大の回数は、$2018^{30}+1$ の$5$で割り切れる最大の回数に等しく、

$\color{red}{3}$ 回

となります。


(コメント)

二項展開からせっせと計算するのも手ですが、計算ミスが発生しやすいので今回は因数分解を利用してみました。これにより、ある程度は計算を省力化できるのではないでしょうか。

「$5$で割り切れる回数が$3$回以下だろう」というのは完全に当て推量です。計算の手間を考慮して取り敢えず$\bmod 625$ で考えている、というだけです。もし$625$で割り切れてしまうようなら${}_{30}\mathrm{C}_{29} \cdot 2000 \cdot 18^{29}$も計算に含めて考える必要があります。

 

2 Replies to “創作整数問題#38解法&創作整数問題#39”

  1. 私は,以下のような解法をイメージしていました.

    $A=2018^2=4072324$ とおく.$A+1$ は,$5$ でちょうど2回割り切れる.

    $A^3+1=(A+1)(A^2-A+1)$ であり,
    $A^2-A+1\equiv 1-(-1)+1\pmod{5}$ だから,$A^2-A+1$ は $5$ で割り切れない.
    よって,$A^3=B$ とおくと,$B+1$ は,$5$ でちょうど2回割り切れる.

    $B^5+1=(B+1)(B^4-B^3+B^2-B+1)$ であり,
    $B^4-B^3+B^2-B+1\equiv 1-(-1)+1-(-1)+1\pmod{5^2}$ だから,
    $B^4-B^3+B^2-B+1$ は $5$ でちょうど1回割り切れ,
    よって,$B^5=C$ とおくと,$C+1$ は $5$ でちょうど3回割り切れる.

    $C^2+1\equiv(-1)^2+1\pmod{5}$ より,$C^2+1$ は $5$ で割り切れない.

    以上より,与えられた式,つまり$(C+1)(C^2+1)$ は,$5$ でちょうど3回割り切れる.

    1. たけちゃん さん
      コメントありがとうございます。

      ご提示頂いた方法だと煩雑な計算はほとんど不要ですね。
      合同式の法の取り方に悩むこともありませんので、非常にスマートな解法だと思います。
      別解のご提供に感謝致します。

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