創作整数問題#54解法&創作整数問題#55

最近は随分と日が長くなってきましたね!


創作整数問題#55


《問題#55》

$55p+1$ が立方数となるような素数$p$が存在しないことを示せ。

(創作問題)


簡単でしょうか?

 

 

証明問題につき、解答は次回掲載します!


創作整数問題#54(解き方)


方程式$$5408 = a^2 + b^2 +c^2$$を満たす正の整数 $a,\,b,\,c$($a>b>c>0$)の組をすべて求めよ。

問題自体は非常に単純です。有限個の組しかないと即座に判断できるので、効率よく探していきましょう。

平方数を扱っているので、まずは$3$、$4$、$5$あたりの数を法とした合同式を考えてみましょう。予め必要条件を求めておくと、煩雑な計算をする前に候補を棄却できることがあります。

●   ●   ●

解答例

 

与方程式$$5408 = a^2 + b^2 +c^2$$の左辺は$4$の倍数である。ここで平方数$n^2$($n$は整数とする)を$4$で割った余りを考える。$\bmod 4$ で$n^2$の剰余を分類すると以下の表のようになる。

 

$n$ 0 1 2 3
$n^2$ 0 1 0 1

これより、右辺が$4$の倍数となるためには$a$、$b$、$c$がいずれも偶数でなければならない。そこで $a=2a_1$、$b=2b_1$、$c=2b_1$(ただし$a_1$、$b_1$、$c_1$はいずれも正の整数)と置ける。

 

よって与方程式は$$1352 = a_1^2 + b_1^2 +c_1^2$$と書き直せるが、この左辺は$4$の倍数なので同様に考えると、$a_1$、$b_1$、$c_1$のいずれも偶数でなければならない。よって、さらに $a_1=2a_2$、$b_1=2b_2$、$c_1=2b_2$(ただし$a_2$、$b_2$、$c_2$はいずれも正の整数)と置ける。

 

これより、与方程式は$$338 = a_2^2 + b_2^2 +c_2^2 \ \ \ \cdots (★)$$と書き直せる。$(★)$の左辺を$3$で割った余りは$2$、$4$で割った余りは$2$、$5$で割った余りは$3$であり、平方数$n^2$($n$は整数とする)を$3$および$5$で割った余りはそれぞれ以下の表のようになる。

 

($\text{mod}\ 3$)

$n$ 0 1 2
$n^2$ 0 1 1

($\text{mod}\ 5$)

$n$ 0 1 2 3 4
$n^2$ 0 1 4 4 1

これより、方程式$(★)$を満たすべき$a_2$、$b_2$、$c_2$の組について、以下の条件が必要となる。

 

① $a_2$、$b_2$、$c_2$のうち1つのみが偶数

② $a_2$、$b_2$、$c_2$のうち1つのみが$3$の倍数

③ $a_2^2$、$b_2^2$、$c_2^2$は $\text{mod}\ 5$ で$0$、$4$、$4$もしくは$1$、$1$、$1$の組み合わせのみが可能

 

$a>b>c$ より、$a_2>b_2>c_2$ であるから、$$338=a_2^2 + b_2^2 +c_2^2<3a_2^2$$ $$\therefore \dfrac{338}{3}(=112.66…)<a_2^2<338$$ $$\therefore 11 \leqq a_2 \leqq 18$$に絞られる。

 

ⅰ)$a_2=11$ のとき$$217=b_2^2+c_2^2$$および $b_2>c_2$ より、$b_2 \geqq 11$ が必要となるが、これは $a_2>b_2$ に反し不適。

 

ⅱ)$a_2=12$ のとき$$194=b_2^2+c_2^2<2b_2^2$$より、$$b_2=10,11,12,13$$を得るが $a_2>b_2$ より、$b_2 = 10, 11$ となる。$b_2=10$ は①に反し不適。$b_2=11$ は③に反し不適。

 

ⅲ)$a_2=13$ のとき$$169=b_2^2+c_2^2<2b_2^2$$より、$$b_2=10,11,12$$を得る。$b_2=10$ のとき $c_2^2=69$ となるがこれは不適。$b_2=11$ は③に反し不適。$b_2=12$ のとき $c_2^2=25$ となり $c_2=5$ を得る。よって$$(a,b,c)=(52,48,20)$$は求める解の一つである。

 

ⅳ)$a_2=14$ のとき$$142=b_2^2+c_2^2<2b_2^2$$より、$$b_2=9,10,11,12$$を得る。$b_2=9$ のとき $c_2^2=61$ となるがこれは不適。$b_2=10$ は①に反し不適。$b_2=11$ のとき $c_2^2=21$ となるがこれは不適。$b_2=12$ は①に反し不適。

 

ⅴ)$a_2=15$ のとき$$113=b_2^2+c_2^2<2b_2^2$$より、$$b_2=8,9,10$$を得る。$b_2=8$ のとき $c_2^2=49$ となり $c_2=7$ を得る。よって$$(a,b,c)=(60,32,28)$$は求める解の一つである。$b_2=9$ のときは②に反し不適。$b_2=10$ は③に反し不適。

 

ⅵ)$a_2=16$ のとき$$82=b_2^2+c_2^2<2b_2^2$$より、$$b_2=7,8,9$$を得る。$b_2=7$ は③に反し不適。$b_2=8$ のときは①に反し不適。$b_2=9$ のとき $c_2^2=1$ となり $c_2=1$ を得る。よって$$(a,b,c)=(64,36,4)$$は求める解の一つである。

 

ⅵ)$a_2=17$ のとき$$49=b_2^2+c_2^2<2b_2^2$$より、$$b_2=5,6$$を得るが、$b_2=5$ のとき $c_2^2=24$ となり不適。$b_2=6$ のとき $c_2^2=13$ となり不適。

 

ⅶ)$a_2=18$ のとき$$14=b_2^2+c_2^2<2b_2^2$$より、$$b_2=3$$を得るが、これは②に反するので不適。

 

 

以上より、求める正の整数の組は$$(a,b,c)=\color{red}{(52,48,20),(60,32,28),(64,36,4)}$$である。


(コメント)

非常に単純な問題ですが、最初の段階で左辺が$4$の倍数であることに着目したことで、候補の範囲をかなり絞り込むことができました。有限個の解しかないと考えられる問題では、如何に効率よく解を求められるかが重要となります。

 

余談ですが本問の方程式の左辺の数字は、問題#54で「令和(08)」ということで採用してみました(笑)。

 

※注:上記の解答例の場合分けの中で、$a_2>b_2$ という条件を暗に使用しています。


 

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