北海道大学2017年前期 理系第1問

さて、続いては北大の問題を見ていきます。京大の問題と同じくTwitterで拾いました。北大は後期で時々整数問題を出題するのですが、前期はほとんど出さないことで知られていました(2011年にガウス記号から出題がありましたがあんなものは整数問題とは呼べません(笑))。

ところが昨年の文系前期に整数問題が出題されたことから、来年は理系でも出題されるのでは、と思っていましたが、やはり出ましたね。整数問題のファンとしては喜ばしい限りなのですが、「北大は整数とは無縁に決まっている」とヤマを張っていた受験生の中には、第1問にこれが目に飛び込んできて発作を起こした人もいるのでは・・・。新課程から整数のウェイトが大きくなっているので、来年以降受験する人は是非とも対策しておきたいですね。


《問題》

自然数の2乗となる数を平方数という。

(1)自然数$a,n,k$に対して、$n(n+1)+a=(n+k)^2$が成り立つとき、$$a \geqq k^2+2k-1$$が成り立つことを示せ。

(2)$n(n+1)+14$が平方数となるような自然数$n$をすべて求めよ。

(北海道大学2017 理系第1問)


《考え方》

平方数に関するなかなか面白そうな問題です。北大が本格的な整数問題を出す日が来るとは・・・。感激です。(2017/02/27追記 文系では(2)が$n(n+1)+7$として出題されています)

気を取り直して、問題を見ていきましょう。

まず与式を見ると、隣接2整数の積$n(n+1)$と平方数$(n+k)^2$の差が$a$ということが分かりますね。その$a$について不等式 $a \geqq k^2+2k-1$ が成立することを示せば良いみたいです。

与えられた等式を展開して$a$について整理すると

$$n^2+n+a=n^2+2kn+k^2$$

$$\therefore a=k^2 +(2k-1)n$$

となります。$2k-1$は正なので$n$が大きくなると右辺は増加します。$n$は自然数なので $n \geqq 1$ ですから、

$$\begin{align} a &=k^2 +(2k-1)n \\ &\geqq k^2+(2k-1) \cdot 1 \\ &=k^2+2k-1 \end{align}$$

が成り立ちます。

(1)は自然に証明できましたが、本問の華は何と言っても(2)ですね。誘導を付けずに(2)が単体で出題されていたら更に味わい深い問題に仕上がったのですが・・・(笑)。

(1)で$a \geqq k^2+2k-1$を示したので早速利用しましょう。$a=14$として$k$について解くと$$k=1,2,3$$を得ます($k$は自然数です)から、それぞれ与式に代入してみます。

ⅰ)$k=1$のとき$n=13$を得ます。このとき$n(n+1)+14=14^2$となり確かに適しています。

ⅱ)$k=2$のとき$3n=10$となりますが、これを満たす自然数$n$は存在しません。よって不適。

ⅲ)$k=3$のとき$n=1$を得ます。このとき$n(n+1)+14=4^2$となり確かに適しています。

以上より、求める自然数$n$は

$n=1$ または $13$

となります。


(コメント)

整数問題は大学入試で鬼門扱いされておりますが、整数問題が色々な大学で出題されることで、美しい整数の世界に足を踏み入れて下さる方が少しでも増えてくれればと思っているのですが、なかなか難しいですかね・・・。

 

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