違う温度の水を混ぜると何℃になる?

「異なる温度の水を混合すると何℃になるのか」という平衡温度を求めさせる問題は、高校の物理(熱力学)で扱われることがあります。今回はこの話題について取り上げます。(混合液の温度を求める簡易計算機も作ってみました)


異なる温度の水を、溶液1(重量 $m_1$、温度 $T_1$)、溶液2(重量 $m_2$、温度 $T_2$)とすると、混合後の温度(平衡温度)$T$は次の式で求めることができます。$$T=\dfrac{m_1 T_1 + m_2 T_2}{m_1+m_2}$$これは一般に「加重平均*」と呼ばれる平均の取り方で、重量の大小によって温度変化の偏り方が変わります。つまり、$T_1$の寄与は割合にして$\dfrac{m_1}{m_1+m_2}$であり、$T_2$については$\dfrac{m_2}{m_1+m_2}$の割合で寄与していると見なせます。

*重心の位置なども加重平均の一種ですね。

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例えば

「80℃の水300gと30℃の水200gの混合液の水温は何℃か」

という問題だと、重量 $m_1=300$ [g]、温度 $T_1=80$ [℃]の溶液と、重量 $m_2=200$ [g]、温度 $T_2=30$ [℃]の溶液を混ぜるので、$$T=\dfrac{300\cdot 80 +200 \cdot 30}{300+200}=60$$となり、混合液の水温は $60$℃ と求められます。

この手の問題は公務員試験の数的推理でも出題されることがあり、天秤算(てんびん算)として解く方法を知っている人も多いかもしれませんね。色々な仮定によって問題が非常に単純化されているということは知識として知っておいて良いでしょう!


【おまけ①:温度を計算するプログラム】

せっかく作ってみたので遊んでみて下さい。

温度カルキュレータ

※ 数値(重量[g]、温度[℃])を実数値で入力して下さい。

溶液1 溶液2 混合液
重量 $m_1$   重量 $m_2$   重量 $M$
   
温度 $T_1$   温度 $T_2$   温度 $T$
   

 

 


【おまけ②:平衡温度について】

2つの異なる温度の液体が平衡温度に達するということは「これらの2溶液間でやり取りされた熱量の総量は等しい」ということを意味しています。より専門的な話をすると、この問題は標準定圧モル熱容量$C_p$の温度依存性も含めて議論されるべきです。その他にも、この問題は言外に様々な仮定や近似を含んでいます。

・体積変化を無視する(蒸気圧や、液体の「仕事」を無視する)
・熱平衡に達した溶液の状態は均一とする
・密度および標準定圧モル熱容量$C_p$が温度に依存しない
・熱の授受は2溶液間でのみ行われ、外界に熱が散逸しない
・・・など

高校物理の範囲ではこれらの仮定の下で熱量の収支に関する等式を立てて平衡温度$T$を求めます。具体的には、$n_1$モルの溶液1と$n_2$モルの溶液2を混合するとき、$T_2>T_1$ とすると熱量の収支について$$n_1 C_p (T-T_1)=n_2 C_p (T_2 -T)$$が成り立つので$$T=\dfrac{n_1 T_1 + n_2 T_2}{n_1+n_2}$$となります。同じ物質の場合、物質量の比はそのまま重量の比になるので$$T=\dfrac{m_1 T_1 + m_2 T_2}{m_1+m_2}$$を得ます。



WordPressだと親切(?)にもJavaScriptのonClick属性をデフォルトで消去してしまうようになっているんですね。今回function.phpを書き換えて対応しましたが、対処法については割と需要がありそうなので後日記事にしましょうか・・・。

 

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