先週まで2週間にわたって開催された「数学夏祭り」第7問の代替問題(第7’問)について解説・考察してみました。
(2020/09/15追記)
この記事が数学夏祭り問7´の解説賞に選ばれました!(当サイトの解説賞の受賞は問4に続いて2回目です)
#数学夏祭り 問7代替問題の解説賞!@science_log
【数学夏祭り】第7’問(関数方程式)について【2020年夏】 | 理系のための備忘録 https://t.co/sMjSofGHsS
おめでとうございます!
キャンペーンプライズをお送りします。これで数学夏祭りの表彰発表はおしまい!#数学夏祭り解説 pic.twitter.com/gvMahgipZk
— 数学夏祭り@もう秋かな (@mathmatsuri) September 15, 2020
第1問についてはこちらから→【数学夏祭り】第一問(整数問題)の解説【2020年夏】
第4問についてはこちらから→【数学夏祭り】第4問(確率)の面白さについて【2020年夏】
【数学夏祭り】第7´問
(数学夏祭り(2020) 第7´問)
考え方
設定が抽象的であり難易度は高めですが、ステップを追って考えれば実は単純な問題です。
1番目の条件は定義域(
さらに3番目の条件より、
ここで
したがって
次に
よって
以上より、
逆関数 のグラフ
上記の方法はオーソドックスなものだと思いますが、これを応用すれば一般の非負実数
先ほどの議論と全く同様に
ここで、①式において
また、②式より、両辺正より2乗して
よって、③と④より、
これをグラフにすると以下の赤線のようになります(灰色の線は
今回の問題を解く上では全く気付く必要の無いことですが、実は
これはデジタル(離散的)なグラフとなる
そのため、
因みに、今回の
ただ、本問は逆関数の数値を求めるだけで良かったのですが、これが例えば「
この問題の作り方
ここまで見てきたように本問では逆関数が先にあり、
先ほど導いた
また、
したがって、
・・・という訳で、出題サイドとしては関数
(コメント)
本問はどこから手を付けて良いか分からなくなる人が続出するタイプの問題でしたね。しかし問われていることが実は単純なものだということを皆さんは見抜けたでしょうか?
故あって計11問が出題されてきた「数学夏祭り」ですが、模範解答とともに、これまで出題されなかった控えの問題が今後公開されるとのことです。こちらも楽しみですね!
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