もうすぐ2次試験ですね! 今回は2020年の横浜市立大から一風変わった証明問題を取り上げます。
以下の問いに答えなさい。
(1)
(2)
(3)
(2020年横浜市立大学 前期理系第2問)
考え方
計算自体は容易ですが(3)の考え方が面白い問題です。普通なら例えば
解答例
(1)
(2)
背理法を用いて
□
(3)
(ア)
(2)より
(イ)
(1)より
したがって、
□
難しい問題ではありませんがユニークな問題でした。これに関連して、高校数学の範囲を超えますが「ゲルフォント=シュナイダーの定理」を紹介しておきます。これは以下のような主張です。
「
有理数係数からなる0でない多項式の根となる複素数を「代数的数」と言い、代数的数でない数を「超越数」と呼びます。この定理により、
無理数の無理数乗は必ずしも無理数にはならない例が本問の背景になっています。因みに、
本問の類題として、1986年の阪大前期理系数学第1問があります。こちらの問題では
今回扱った横市の問題では
余談ですが
“ルート2のルート2乗のルート2乗(2020年横浜市立大学前期理系数学第2問)” への2件の返信