創作整数問題#81解法&創作整数問題#82

このところ全国各地で局所的な大雨が多発していますが、そろそろ梅雨明けの兆しも見えてきました。管理人は日頃の運動不足が祟り、本格的な夏を前にスタミナ切れしそうです…(笑)

世間を見渡せば、コロナ禍が収束していない中での五輪開催が目前に迫っており、近年稀に見るごたごたが繰り広げられています。ワクチン接種が進んでいるとはいえ、このところワクチン供給が滞っている上に、ギリシャ文字の不足が心配される勢いで変異株が猛威を振るっており、新型コロナウイルスによる影響のさらなる長期化は避けられそうにありません。残念ですが、落ち着いた日常が戻ってくるまで今しばらく掛かりそうです。


創作整数問題#82


《問題#82》

log10(8a+2b)が整数となるような正の整数組(a,b)をすべて求めよ。

(創作問題)


log10(n)が整数となるにはn10の冪乗になっていることが必要ですが、このことの証明は簡単ですね。その後は場合分けして整数組を求めればOKです。

 

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答えは (a,b)=(1,1) です。

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創作整数問題#81(解き方)



元の整数と逆順数の和に着目します。これによって統一的な倍数判定が可能となり、必要条件から攻略できます。

解答例

 

以下、合同式の法は特に断りの無い限り81とする。10nnは非負整数)を81で割った余りを調べると以下のようになる。n01234510n11019283746n678910n55647382(1)以下、求める整数をNと表す。

 

Nの桁数を n+1 として、1桁の非負整数ai (i=0,1,2,,n)を用いてN=a0+10a1+102a2++10nanと表すことにする。ただし an0 とする。このときNの逆順数N^N^=an+10an1+102an2++10na0となる。

 

n=0,1 のときNN^がともに81で割り切れることはない。

 

n=2 のとき、剰余表より、Na0+10a1+19a2 N^a2+10a1+19a0となり、辺々加えるとN+N^20a0+20a1+20a2=20(a0+a1+a2)を得る。仮定より N+N^81の倍数であるが、2081は互いに素だから a0+a1+a281で割り切れることが必要となる。しかし a20 のもとで1桁の非負整数 ai (i=0,1,2) の和が81の倍数になることはない。

 

n=3 のとき、剰余表より、Na0+10a1+19a2+28a3 N^a3+10a2+19a1+28a0となり、辺々加えるとN+N^29(a0+a1+a2+a3)を得る。よって同様に a0+a1+a2+a381で割り切れることが必要であるが、そのような係数aiの組は存在せず、これは不可能である。

 

n=4 のとき、剰余表より、N+N^38k=04akを得るが、同様に考えてこの右辺が81の倍数になることはない。

 

n=5 のとき N+N^47k=05akn=6 のとき N+N^56k=06akn=7 のとき N+N^65k=07ak となるが、いずれの場合も右辺が81の倍数になることはない。

 

n=8 のとき N+N^74k=08ak となるが、a0a1、・・・、a8のすべてが9のとき右辺は81の倍数になる。また、右辺が81の倍数となるのはその場合に限る。

 

以上より、自身とその逆順数がともに81で割り切れるような最小の正の整数は999999999と求められる。

 


 

元の数と逆順数をペアにして考えるというのが本問のポイントでした。各位の数字の和が81であるような整数が当てはまることを考えると、9桁の整数999999999が最小であることが分かりますね。別解もお待ちしています。

因みに、自身とその逆順数がともに81で割り切れるような正の整数のうちで2番目に小さいものは1999999998です。このような整数のうち10桁のものは5407個存在しています。

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