四角錐の展開図の切り出し(名古屋市立大学2014年)

正方形から展開図を切り出した四角錐の体積の最大値を求める問題です。


《問題》

1辺の長さが1の正方形の紙から図のように高さが$x$の合同な4枚の二等辺三角形を切りとって除き、四角錐の展開図を作る。その展開図を折り曲げて作られる四角錐の体積$V$が最大となる$x$と、その時の体積$V$の最大値を求めよ。

(名古屋市立大学2014年 (芸術工) 第2問(2))


《考え方》

まず高さを求めて体積を$x$の式で表します。あとは微分で片付きます。

●   ●   ●

解答例

$x$の範囲は $0<x<\dfrac{1}{2}$ であることに注意する。

 

四角錐の底面は対角線の長さが $1-2x$ の正方形であり、その面積は $\dfrac{1}{2}(1-2x)^2$ となる。側面の二等辺三角形の等しい辺(底辺でない方の辺)の長さは $\sqrt{x^{2}+\dfrac{1}{4}}$ であるから、四角錐の高さは三平方の定理より$$\sqrt{x^{2}+\dfrac{1}{4}-\left(\dfrac{1}{2}-x\right)^{2}}=\sqrt{x}$$と求められる。

 

故に四角錐の体積$V$は$$\begin{aligned}
V &=\dfrac{1}{3} \sqrt{x} \cdot \dfrac{1}{2}(1-2 x)^{2} \\
&=\dfrac{\sqrt{x}(1-2 x)^{2}}{6}
\end{aligned}$$で与えられる。ここで、導関数は$$\begin{aligned}
\dfrac{d V}{d x} &=\dfrac{\dfrac{1}{2 \sqrt{x}}(1-2 x)^{2}-4 \sqrt{x}(1-2 x)}{6} \\
&=\dfrac{(1-2 x)(1-10 x)}{12 \sqrt{x}}
\end{aligned}$$となるから、増減表は以下のようになる。$$\begin{array}{|c||c|c|c|c|c|}
\hline x & 0 & \cdots & \dfrac{1}{10} & \cdots & \dfrac{1}{2} \\
\hline \dfrac{d V}{d x} & & + & 0 & – & \\
\hline V & & \nearrow & \dfrac{4 \sqrt{10}}{375} & \searrow & \\
\hline
\end{array}$$よって$V$は $x=\color{red}{\dfrac{1}{10}}$ のとき、最大値$$\color{red}{\dfrac{4 \sqrt{10}}{375}}$$をとる。


(コメント)

計算自体は可愛らしいレベルですが、展開図を切り出すという面白い設定の問題です。例えば$x$という変数ではなく定数であれば高校入試の題材にもなりそうですね。

 

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